小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

我々はチョークとともに生きていく運命ですからね

2011-06-13 19:53:15 | 教師の仕事術の攻略法

一生涯,先生を続けていくと,いったい何本のチョークを消費することになるんでしょうね?

一日に換算すると何本かな?

1・2本ぐらいかな?

最近は便利なICT機器の登場で,電子黒板やプロジェクターで授業をするなどの形も出てきて,チョークの消費は以前よりはペースが落ちてきているのではないでしょうか。

とはいえ,学校の先生という仕事は,チョークとともに生きていく運命ですね。

おおげさな言い方です(笑)

そこで

チョークフォルダーを使いましょう。

「チョークフォルダー」を知らないという先生は少ないでしょうね。

チョークにくっつけて使う,あれです。

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あれを使うと

・チョークで手が汚れない

・ある程度短くなったチョークも使える

・黒板の溝が,何本ものチョークで散らばることがなくなる

というメリットがあります。

何より「チョークで手が汚れない」ことでしょうね。

最近は手が汚れにくいチョークもありますが,やはりそれでも直に触ると当然汚れます。

わずかな汚れに見えますが,ずーーっと先生をしていくわけです。

それが体のどこかに蓄積されていくと思うと恐ろしい。(洋服…体内…)

また,授業中はチョークの汚れなどいちいち気にしている間もありません。

勢いであちこち触ってしまうものです。

教科書に触ったり,別の教材に触ったり,あるときは子どもの頭をなでたり。

先生の指先のチョークは長い時間をかけて,先生に関係するありとあらゆるものに付着していく…

またおおげさですが(笑)

休み時間ごとに手を洗いにいくのも時間のロスです。

やはり,長く広い目で見るとチョークフォルダーがよさそうです。

黒板に字を書く感覚が,直に書く場合と若干違って書きにくさを感じるかもしれませんが,慣れればいつもどおりの字を書けるようになるものです。

私も 白・黄・赤・青・緑 用と,フォルダーを5つもって,それぞれの色のチョークをつけて使っています。


せっかく楽器を手にしたのに,子どもはムズムズ

2011-06-11 09:02:53 | 授業中の攻略法

今年は五年生担任ですので,音楽の授業は専科の先生に見ていただいています。

まぁ,この「空き時間」ってすばらしい(笑)

昨年度1年生をもっていたときには味わえなかった感覚です。

さて,この「空き時間」を語るよりも。

ふと1年生と音楽の授業をしていたときのことを思い出します。

私はいわゆる体育会系で,音楽に関してはど素人なんですが,この1年生を相手に音楽から逃げるわけにはいきませんでした。

よく考えたら音楽を授業していた年は,これまでにもほんのわずかしかなくて,また一から勉強という感じでした。

何度も音楽専科の先生や,隣の学年主任の先生のところに足を運んでは,明日の音楽の授業について助けを求めていました。

そして,1年生も楽器を扱うようになりました。

カスタネットからはじまり,いろんな打楽器,そして鍵盤ハーモニカ…

もちろん子どもたちは楽器がうれしそうでした。

それらの楽器を手にすれば,すぐにでも音を出したくなるのが子どもの本能。

そしてそれらを制止したがるのは先生の本能(笑)

この両者の間で激しいバトルが起きるのは音楽の授業の日常茶飯事。

「鍵盤ハーモニカを開いたら,手をひざの上に置いて待ちなさい」

という指示を最初にきちんと出せば,子どもたちもちゃんとその姿勢をとれることもあります。

それから

「じゃあドの音を出してみましょう。さんはい」  ドー

って感じで授業は流れ出しますが,子どもの気持ちを察してみると,そうしながらも楽器への「ムズムズ感」は溜まる一方で,不満気味かもしれません。

(ドだけじゃなくて,いろんな音を出してみたい…!)

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だから

楽器の最初3分間は,「自由に鳴らしてどうぞ」

としてあげるようにしました。

楽器を思い切り鳴らしてみたいという子どもの欲求を最初に満たしてあげます。

雑音にしか聞こえないような大音量の音しか出せない子も,それが楽しかったりするでしょう。

「へぇ~こんな音が出るんだ」なんて感覚を自然とつかむ子もいるかもしれません。

前の時間にうまくできなかったことを,復習する子も見られました。

全員がガチャガチャと楽器を鳴らし,やかましくなるのだけは避けようとするのが先生ですが,この3分だけは折れてあげます。

3分間思い切り音を鳴らせば,子どもたちも落ち着きだします。

欲求が満たされて,その後の「ドの音を出してみましょう」からの授業も落ち着いてのぞめます。

もちろん,「楽器を手にしたらすぐに鳴らしてよい」ではありません。

それでは「3分間」という約束が伝わりません。

「鍵盤ハーモニカを開いたら,手をひざに置いて待ちなさい」という最初の指示は同じで,そのあとに

「今から3分間,自由にならしてどうぞ。3分後に先生が高く手を挙げます。そしてたら,また手をひざにおきなさい。では,どうぞ。」

となりますね。

こういった,子どもの欲求を最初に満たしてあげるという考え方は,他の学習に関しても,上学年に対しても,通じるところがあるようにも感じます。


アンケートを依頼して数分後に…

2011-06-09 19:43:49 | 教師の仕事術の攻略法

今年,私は学校の親和会も務めています。

「務めています」とはいっても,たいした仕事はしていませんが,今回,「職員旅行」を企画することになりました。

昨年度は話がつかず,行くことができなかった本校の職員旅行。

今年は「行きたい」という声が集まれば,親和会でもぜひ企画してみようということで,動き出しました。

※ちなみに「職員旅行」として,恒例でやってる学校ってどれくらいあるのでしょうか?

小学校や中学校,高校など,校種でも違うでしょうねぇ

地域でも特徴があったりするのでしょうか…

とにかく,本校では親和会としてやってみようということに。

その「やってみよう」という声が上がるというだけでも,学校として,というか職場としてうれしいことなのかもしれませんね。

少なからず,職員の仲がよく,雰囲気のいい学校だと言えるのではないかと。

そこで,さっそく,私がアンケートを作成しました。

「職員旅行に参加できるか」

「どこに行きたいか」

「いつ行きたいか」

「いくらまで出せるか」

など,先生方の声を集めて,希望が多いものに沿ってプランを作っていきます。

そして,先生方のリアクションを楽しみにアンケートを配布したところ,「おっ」と思うことが。

その日の夕方に配布して,次の日の朝の職朝で連絡をしようと思っていたのですが,ある先生が受けるとすぐに記入し,私が職員室を一周するよりも早く提出してくださいました。

「企画ありがとうございます。楽しみにしてますよ!」

と一声添えて。

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これはうれしかったですね。

なるほど。

提出物は,その場で出す!(出せるものは!)

そんな姿勢をもっておくことですね。

そうすると,アンケートなど依頼している側は,仕事が早く進んで大変助かるだけでなく,心情的にもうれしいものです。

協力的な感じがするし,関心をもってくれているようにも感じます。

同時に,早く提出することは何より自分の仕事術としていいことです。

仕事をためない。

仕事を止めない。

そのことにつながります。

確かに,学校の仕事ではアンケート等の提出物がたくさんありますが,中身をよくみると,ほんの数分(中には数十秒)あれば書いて提出できる種のものもたくさんあります。

そんなものは,その場でやっつけてしまうにかぎります。

受け取ったアンケートを,机の隅に重ねていくクセはなくしましょう!

重ねられたアンケートは,提出期限になるまで(もしくは提出期限を過ぎてからも)見ることはありませんから。

もちろん,熟考したり,何らか調べたりしなければ記入できない種のものは別です。

「すぐできるものはすぐする」「そうでないものは時間をかける」そういう仕事の区別をつけられる目をもちたいものです。


高校世界史の先生の板書はめちゃくちゃだったけど

2011-06-05 18:11:37 | 授業中の攻略法

ときに,板書が上手な先生がいます。

授業が流れていくとともに,スラスラと板書し,それがきれいに仕上がっていきます。

そして,授業が終わったときには,思わず写真を撮りたくなるような,みごとな「作品」とも言えるものが出来上がっています。

一方で,板書が下手な先生もいますよね。

授業が始まって30分ほどしてその授業を見に行っても,板書を見て「はて?何の授業なんだ?」と,まったく分かりません。

黒板には,ポツ,ポツとまばらに単語が並んでいるだけ。

※ちなみに,以前に研修会で参観した高校の先生の授業で,世界史の授業を見たのですが,まぁ板書がすごかったです!

「すごい」っていうのは,はっきり言って「めちゃくちゃ」でした。(笑)

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でも,その先生の「世界史~」っていうオーラが出ていて,なぜかしっくりくるのでびっくりです。

自分の頃を思い出しても,高校の先生って特徴的な人が多かったような…

さて,

私も少し経験を重ねてきてから,考えるようになりました。

「何をもって,「板書が上手」なのだろうか?」

若いころは,ただ見た目のきれいさのみで判断していたような気がしますが,それだけはないように感じます。

板書とは,教育技術の一つとして,授業づくりの大きなポイントとなることは間違いないでしょう。

だから,そこには教師の意図的な工夫が必要です。

腕を磨かないと!

意図的に4パターンの板書を使い分ける!

ということを意識しています。

いつも同じような,「なんとなく」の成り行きまかせの板書ではいけません。

なぜなら,授業の流れや内容はどれも同じでないし,成り行きまかせではないからです。

私の経験上,板書は授業の流れに応じて以下の4パターンに使い分けられるのではないかと。

1 時系列の板書

 →シンプルに授業の流れ,内容に沿って順番に板書していく形

2 子どもの声を拾う板書

 →子どもの発言や思考を,どんどん板書して作り上げていく形

3 芸術的に構成する板書

 →授業全体を構造的に板書に表していく形

4 子どもがつくる板書

 →子どもがどんどん板書していく形

この4パターンを意図的に使い分けることで,板書も有効に授業の中で働きだすように感じます。

例えば,算数で習熟のための練習問題の授業なら「時系列の板書」

総合学習の導入場面で,学習テーマを決める授業なら「子どもの声を拾う板書」

社会で小単元をまとめる授業なら「芸術的に構成する板書」

国語で4画で書ける漢字を見つける授業なら「子どもがつくる板書」

今まで板書の形をあまり意識したことのない人であれば,この4パターンを使いだすと,非常に板書がしやすくなるし,さらには授業がスムーズに進められるようになるんじゃないかと。

もちろん私自身も,まだまだ訓練中です。

※ちなみに,研究授業などでは「3 芸術的に構成する板書」をやりたがるし,参観する人の目も,そればかりを期待しているようです。だけど,板書とは,実はそれだけではないということですね。


先生,やると決めたからには

2011-06-02 22:39:19 | 教師力UPの攻略法

先生という仕事を続けていると,「もっと○○したい」「新しく●●したい」という目標が芽生えてきます。

子どもの成長を一心に願うがゆえに芽生える向上心です。

それは小さなものもあれば,大きなものもあります。

「さとしくんに,漢字テストで20点をとらせたい」

「クラス全員が25m泳げるようにしたい」

「子どもたちにとって一生忘れないクラスにしたい」

「次の研究授業では前回よりうまくやりたい」

「新しく視聴覚の研究を進めたい」

「地区の教育論文に応募してみたい」

「来年は管理職試験に合格したい」

スケールは様々で,ジャンルも様々ですが,どれも,先生という仕事に関係のある目標です。

まずは,常にこんな目標が次々に浮かぶ,向上心あふれる先生でありたいと思います。

若いうちの情熱だけでなく,年を重ねてからもチャレンジし続けている先生は,とても魅力的です。

そばで仕事をしていると,そういう先生の人間的なすばらしさは肌で感じます。

もちろん,そばにいる子どもたちだって感じているでしょう。

さて,そういった前向きな目標が頭に浮かび,やると決めたからには

目標は,できるだけたくさんの人に宣言する!

ことで,自らを奮い立たせます。

「言っちゃった!」状態をつくって,自分に「やらざるを得ない」状況をつくります。

人に言ったからには,うそにすることはできません。

それに向けて必死に努力して,達成する必要性が出てきます。

そうして,掲げた目標を本物にしていきます。

学級PTAで「今学期末の学力テストのクラス平均点を全学期より5点上げたいと思います!」と宣言することもそう。

同僚に「私,今年こそ学校のホームページを新しくしてみる!」と宣言することもそう。

家族に「特別支援コーディネーターの資格をとるよ!」と宣言することもそうです。

それを聞いてくれた人が,応援してくれそうな人だとさらにいいですね。

決めた目標に自信がないからって,自分の中だけにそれを閉じ込めておくと,やっぱりその目標に向かうエネルギーが小さくなってしまいます。

それに,もし目標達成できても,その喜びを共感してくれる人がいません。

それが,多くの人に言って達成できた目標なら

「すごいね!」「おめでとう!」「言ってたことを,本当にやったね!」

と,一緒に喜んでくれます。

ぼんやりとした「弱気な」目標でなく,明確に「強気な」目標に変えていきましょう!

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