小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

久しぶりに本気で子どもを叱ったとき、心から情けなくなりました。

2015-07-07 21:40:02 | 「教師-子ども」関係の攻略法
私は、めっきり子どもを叱ることが少なくなりました。
少なくなったというより、正確にはほぼなくなったと言えます。
というのは、今は担任を離れて教務主任を務め、子どもと関わるのは高学年の算数の授業のみとなっているからです。

担任をしていたころは、当然子どもを怒鳴り散らしていました。笑
それが必要だったし、それが受け持つ子どもたちへの愛情でもありました。
だから、子どもを叱ることにも慣れていたし、そのノウハウも覚えつつあったし、精神的にも身体的にも叱る体力が備わっていました。

しかし現在、立場が変わり、以前とはいろんなことが私の中で変わってきています。

子どもを叱るということに関してもそうで、子どもを叱らなくなると、以前にもっていた叱ることに関する知恵やエネルギーがなくなっていることに気づかされました。

高学年の算数をしていて、子どもを叱らなくてはいけない場面はほぼありません。
とりあえず、私の授業に関しては。
子どもたちもある程度落ち着いていますし、私も授業の中で子どもが乱れることがないよういろいろと工夫をしているつもりです。

しかし、珍しく、それが崩れる場面がありました。

ある授業の中で、ある子がすごく悪い態度をとったのです。
私の前で、私がする算数の授業の中で、そんな態度を見ることは今までになく、これは叱るべきだととっさに思いました。

そこから、私は授業を中断して、大きな声を出してその子を叱り始めました。
久しぶりの感触でした。

…が、どうもうまくいきません。
「うまくいかない」というのは、叱りながら、自分がどう叱っていいのか分からないのです。
その子への怒りは十分にあるのですが、叱り方が分かりません。
だから、ただひたすら、あまり意味もない言葉を、深みもない言葉を、怒りに任せたまま、その子にぶつけ続けていました。

なんとも、下手で、醜い叱り方だったように思います。
叱るというより、ただ単に私は「キレていた」だけだったようにすら思えます。
センスの欠片もなく、一番やってはいけない叱り方だったはずです。

その子は涙を流しながら震えていました。
かわいそうに。
上手な叱り方で反省して心を入れ換えられたらよかったのに、私の下手な叱り方で、ただただ恐怖を感じ、苦い思い出を作っただけだったでしょう。

授業が終わり、職員室にもどり、ぐったりと疲れていました。
叱ることの体力なんて、前はたくさんあったはずなのに、もうすっかりなくなっていました。
そして、あまりに下手な叱り方をした自分が情けなくなり、気を落としました。

担任を離れたがゆえのことでしょうが、それにしても、ここまで子どもを叱ることもない授業に甘えてきた自分が明らかになり、それが腹立たしくもなりました。

子どもと本気で向き合うことをしなくなった自分の立場が寂しくもなりました。

初心忘れるべからず。
立場が変わると、成長できる面もありますが、大事なことを忘れてしまうという一面もあるんだということ。
いつも見失わないようにしていこうと思います。