小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

近隣幼稚園の「奇妙」な方針にびっくり

2014-03-10 22:50:03 | 「教師-子ども」関係の攻略法

うちの上の子はもうすぐ3歳になります。

まだ通っていないのですが,近隣の幼稚園や保育園の情報が,少しずつ気になるようにはなってきました。

ママ友たちの間でもそんなことが話題になることもあるようです。

こないだ教えてもらったことで,私は驚いてしまったのですが

「うちの幼稚園では,子どもどうしだけでなく,先生どうしも,子どもたちと先生との間でも,お互いを呼ぶときは『あだ名』で呼び合うと決めている」

というところがあるそうです。

「…それ本当?」

と,何度か聞き直しましたが,本当のようです。

子どもどうしは,かわいいとしても…

「先生どうしも?」

「え?子どもと先生も?じゃあ,子どもが先生をあだ名で呼ぶの??」

ちょっと,小学校教員の私にはなかなか理解ができなくて,そして,実際にそうしている場面の想像もできなくて,混乱してしまいそうになりましたが,やっぱり本当だそうです。

「園としての方針なんだろうねぇ」

ほ~

なんて思っていると,今度は職場で,こんな話を聞かせてもらいました。

「うちの姪っ子が通ってる園なんだけど(他県),そこではね,みんな『下の名前で呼び捨て』って決まってるんだって。」

「え?(こっちは『呼び捨て?』)」

「子どもだけでなくて,先生どうしも,子どもと先生の間でもなのよ~」

「子どもが先生を呼び捨て… ですかぁ」

「だからね,こないだ姪っ子にあったとき,私『ゆきこ!』って,思いっきり呼び捨てされたのよ。はぁ(怒)ってなったんだけどね。」

「そりゃ,はぁ(怒)ってなりますね

どうやら,そこは海外のやり方を真似ているようでした。

勉強不足で最近の保育園,幼稚園事情は詳しく知りませんが,こんなのが流行ってきているのでしょうか?

うーん,すさまじいです。

いやいや

教育は何がスタンダードか分かりませんし,今回のこの「あだ名」「呼び捨て」が,いいのか,よくないのかは,私にも(個人的な思いはありますが)判断できるものではありません。

驚いたのは正直そうなんですが,ひょっとしたら,近い将来これが一般的になっているかもしれません。

しかし,こんな思い切った,独特な方針を持っている幼稚園に対して,一つ投げかけたい問いはあります。

その子たちが,小学校に上がったら,どうなるのか。そこまで見通しているのか。

ということです。

小学校まで接続した,一貫教育校なら話は別です。

そんなところなら,その方針だって一貫して継続できるでしょうから。

しかし,問題は,そうじゃない一般の小学校進学の場合です。

私が嫁さんから聞いた近隣幼稚園の場合もそれに含まれるわけです。

A 幼稚園の間だけ,そうあればいいと思ってやっているのか。

B 小学校進学後も,それを継続してほしいと思ってやっているのか。

このいずれかになるはずなのですが,どうなんでしょうか。

A だとすれば,「あだ名」「呼び捨て」が定着してしまった子たちが,急に小学校でそれを変えるのには,本人にも周囲の人たちにも一苦労あることは間違いないはずですが…

B だとすれば,この実践に当たっては,より慎重になるべきでしょう。進学先の小学校とも事前に共通理解を図る必要があります。

もしかして

C そこまで考えていない

なんてことは,あってほしくないのですが。

しかし,今回の話題は一例にすぎず,こういう「幼保小の接続」そして「小中の接続」「中高の接続」が抱える問題ってたくさんありますよね。

どこもが単発の教育に終わってしまい,次につながっていかない。

そんな例は多々あるように思います。

小学6年生を担任することが多い私は,特に中学校との接続にある問題点によく悩みます。

垣根を越えて,大事なことはじっくり話がなされて,必要な部分は一貫した教育を進めていくことができるようになりたいものです。

が,一般の園,学校には,そんなシステムができるにはハードルが多々ありすぎて,まだまだ遠い将来の話になるような気がして止みません。