湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

眩の詩パート1

2018-12-21 06:51:35 | オリジナル
共通テーマ「眩」でEが書いた詩を投稿します。

目眩まし 

はなはだしく論理に欠けると
深刻に自省の結果
論理学の本に手をのばす
歯がたたない
入門書の入門書にたどりつき
ようよう読み通して
ハッとトン悟した

論理は下男僕(しもべ)の用具であった
力ある者は論理など
気にすらかけない
彼らはそもそも忖度する必要がない
論理学なんど
学べば学ぶほど
受身が身上と化し
はいつくばって窒息する

肝要なのは目眩まし
相手の弱みにつけ入って
無慈悲無残に
ドンと突き放す
それが無理なら
三百代言そのまゝに
白馬は馬にあらず とか
カラスは黒くない とか
なんでもいい
ありったけの詭弁を弄し
とことん相手を雲にまきこむ

夜の99.99%は
根っからのお人よし
いためつけられようが
だまされようが
悪いのは向う様ばかりではございません とか
当方にも実は少々過失がありまして とか
自虐の理屈をひねり出し
泣き寝いりしてくれますって

なになに
そんな不義不正はしたくないだって
いくら力んでも
司馬先生は二千年前に
死んじまって
ハクイ・シュクセイの名誉はえられない
第一ワラビでがまんしようなんて
弱虫の泣き言なんだ

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今年最後の湘南句会 | トップ | 鳥の詩パート3 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

オリジナル」カテゴリの最新記事