湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

曲がるの詩パート3

2022-12-15 06:22:56 | オリジナル
共通テーマ「曲がる」でZが書いた詩を投稿します。真鶴半島のイソギクの写真もZの撮影です。

坂道 

雨あがりの 曲がりくねった石段の行者道
踏み外したら 
登り口まで転げる女人禁制だったすり減った行者道 
杖つき 足元だけをみて登っていたら

「おかあさんもうすぐ 頂上だよ」と 幼い声
思わず声するほうを 見てみたら
幼子が 両の手を石段に着き 四つん這いの姿勢で
這い這い登っていた

なんて羨ましい 滑らないよう登るのは
これが ベスト
滑りそうなときは この姿勢をとりたいが
人目が気になり 痩せ我慢し登る

やがてこの幼子に追いついたが
痩せ我慢して登ってきた 私が
「気をつけて」なんて 
声かけなんか できるはずはない
コメント
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