湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

芥川龍之介の鎌倉

2022-11-22 07:32:38 | 文学

材木座1丁目にある普通のアパート。
その外壁にはこんなプレートが。
龍之介は大正7年(1918年)3月から1年ほど、新妻の文子とここで暮らしました。結婚前に由比ヶ浜で下宿していたこともあります。
横須賀の海軍機関学校へ、英語教師として通うための場所として、鎌倉を気に入っていたんですね。
彼等は平和に生活した。大きい芭蕉の葉が広がったかげに。――彼等の家は東京から汽車でもたっぷり一時間かかるある海岸の町にあったから。
(芥川龍之介「或阿呆の一生」十五「彼等」)

借家は或実業家の別荘の中に建つてゐたから、芭蕉が軒を遮つたり、広い池が見渡せたり、存外居心地のよい住居だつた。が、八畳二間、六畳一間、四畳半二間、それに湯殿や台所があつても、家賃は十八円を越えたことはなかつた。
(芥川龍之介「身のまはり」より)

このあたりは小山別荘と呼ばれ、敷地内の離れを貸していたのだとか。
アパートの敷地の一角のような場所に、近くの由比若宮(元鶴岡八幡宮)の一部として、石清水の井が残っています。
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