湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

添うの詩パート2

2020-09-12 18:24:56 | オリジナル
共通テーマ「添う」でAが書いた詩を投稿します。

霧雨

夕焼雲の下を雨雲が走っていく
バルコニーに出てみると微かな雨
太い電線に鳩が一羽
わたしの姿を認めたのか
小さな頭を振りはじめる

流れ去った雲
飛んでいった鳩
下がっていく室温
過去でも未来でもない
自分自身の一角に
留まっているわたしたち

わたしたちは立ち止まり
東京どころか横浜へすら出かけずに
心の迷路の壁を眺めている
今までの歩みに添って
わたしたちの影は付いてきていたか
この先どこかへ旅をして
わたしたちの影は付いてくるのか
自問自答している
コメント
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