「Jerry's Mash」のアナログ人で悪いか! ~夕刊 ハード・パンチBLUES~

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MASHが選ぶ「今日の1枚」 ⑧

2009-01-28 10:13:02 | Music Life
朝日新聞のTVプログラム横・・・
そこには大きくボス、
そう。ブルース・スプリングスティーンの新譜発売広告が・・・

正直「なぜココに大きく・・・」と戸惑いながら、本文に目をやる。
「Working on a dream」か・・・
タイトルからしてボスらしい。
少し笑みがこぼれた。


10代~25歳くらいまで、彼は俺にとってのヒーローであった。

「夢を諦めない男」
「弱音を吐かないタフな男」
「底なしに優しいハートを持った男」
そんな人達を歌い続け、テレキャスを弾くボス。

本当にカッコ良くて、憧れたものだった。
そんな思いを秘めながら新譜広告を見る。

「ダニー・フェデリッシ追悼曲」?

ボスのバンド「Eストリート・バンド」のオルガン弾きダニーが逝ったのを、
恥ずかしながら、この広告で知った。

俺は楽器屋をやっているけれど、
最近あまりRockなことは話さない。
だから情報が入ってこなかったのかもしれない・・・
もちろん、マメにインターネットで情報収集なんてもうゴメンだもん。


ダニーのオルガンがボスのサウンドに不可欠なのは
ボスのファンなら誰もが知っている。
ロイ・ビタンのピアノと共に鍵盤で引っ張る曲が多いからね。

今日はこのグレイテスト・ヒッツを聴こう。
ボスの代表曲を年代順に収めた素晴らしいベスト盤だ。
もちろん、ダニーの貢献度の高さも存分に味わえるゼ!


新曲も4曲収められており、
俺は「Secret Garden」という、この時の新曲が大好きだ。
多分ボスの数ある名曲の中でも、このトーンがタマラナク好きなんだ。

ボス。
そう。彼は僕らの時代、間違い無く「時代の代弁者」であった。

「美人じゃないけど素敵だよ・・・」(サンダーロードの歌詞より)

と夜のベッドで何人もの女の子に語りかけ、

「この町は死の町、抜け出さないと・・・」(ボーン・トゥ・ランの歌詞より)

と俺は本気で思い、高校卒業後「藤沢市」を飛び出し都内へ出たんだ。
歌詞同様「骨抜き(使い物にならない奴)になりそう」だったからね。

少なくとも彼の発したメッセージは「ポジティブ」と言うよりも、
「切迫した崖から逃げるポジティブ・・・」とでも言おうか・・・
とにかく「危機感」の塊から来る「やるしかねぇ!」的発想であり、
それが今の俺を、少なからず作っていると思うな。

だって、大好きだったから。

唐突だけれど、「派遣切り」の問題とかで、
30代半ば以上が出て来て「社会のせい」にしているのを聞くと頭にくるな。

俺が言える事は「ボスを聴いてりゃ、そんなにはならなかったゼ!」
ってこと。

「崖っぷちの危機感」を持たなけりゃ「奈落の底」に決まってるだろ

「Rockは人の人生を変える!」
でも・・・
「世界を変える事は出来ない・・」


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