僕の詩集

「人間・人生・生きる」をテーマに、色々な角度から人間を描写し、格言詩を目指しております。
読みやすく解りやすい詩です。

僕の詩集No.2202【 セ ミ ( 2 ) 】

2019-10-25 05:00:02 | 

       ( 2 )

                     にのみや あきら

 

初秋の早朝

冷たい雨の日

歩道に

死んだ一匹のセミ

仰向けになって転がっている

ひと夏だけの短い命

どんな一生だったのだろう

人間のように

人生について考えたのだろうか

恐らく

家族とは別れ別れで

一人で過ごしてきたに違いない

寂しいと言うか哀れと言うか

見るに忍びない

 

地球上の

小さな一つの命が

昇天した

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