セ ミ ( 2 )
にのみや あきら
初秋の早朝
冷たい雨の日
歩道に
死んだ一匹のセミ
仰向けになって転がっている
ひと夏だけの短い命
どんな一生だったのだろう
人間のように
人生について考えたのだろうか
恐らく
家族とは別れ別れで
一人で過ごしてきたに違いない
寂しいと言うか哀れと言うか
見るに忍びない
地球上の
小さな一つの命が
昇天した
セ ミ ( 2 )
にのみや あきら
初秋の早朝
冷たい雨の日
歩道に
死んだ一匹のセミ
仰向けになって転がっている
ひと夏だけの短い命
どんな一生だったのだろう
人間のように
人生について考えたのだろうか
恐らく
家族とは別れ別れで
一人で過ごしてきたに違いない
寂しいと言うか哀れと言うか
見るに忍びない
地球上の
小さな一つの命が
昇天した