ふろむ播州山麓

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津波の歴史 27 「福島第1原発の津波」

2011-08-27 | Weblog
 福島第1を襲った津波の高さ、また事前に想定されていた波高。この連載でこれまでに何度も書いて来ました。ところがつい最近、8月24日25日のアサヒ・コムが、下記の記事を報じました。何を今さらと思いますが、新聞各紙では報じていないようです。あえて記します。
 東電は表向きの想定津波高を5.7mまでとしていましたが、10m以上の津波が襲う可能性を、3年も前から危惧懸念していたのです。あらためて、信用できない会社だと思います。


①見出し「震災前に10メートル超の津波試算 東電、福島第一で」
 東京電力が東日本大震災前に、福島第一原発が想定を超える津波に見舞われる恐れがあると、経済産業省原子力安全・保安院に説明していたことがわかった。保安院の森山善範・原子力災害対策監が24日の会見で明らかにした。震災4日前には10メートルを超える可能性も文書で伝えていたが、対策には生かされなかった。東電の経営陣も把握していた。
 保安院や東電によると、2002年の政府の地震調査研究推進本部の評価に基づき、大地震が三陸沖から房総沖にかけてのどこかで発生する想定で、東電がマグニチュード(M)8.3級の地震で福島第一、第二原発に来る津波の高さを08年春に試算した。
 その結果、福島第一5、6号機の海側で10.2メートルで、1~4号機も8.4~9.3メートルとなり、いずれも最大5.7メートルの設計での想定を上回った。場所によって15.7メートルまで津波が駆け上がると見積もられた。
 福島第一原発では海面からの高さ4メートルの所に冷却に必要な海水ポンプ、高さ10メートルの所に原子炉建屋などがある。今回の震災の津波の高さは海岸付近で13メートル、建屋付近では11.5~15.5メートルに達した。<アサヒ・コム>8月24日23時1分

②見出し「福島第一原発、震災前の津波予想検証へ 枝野長官が方針」
 枝野幸男官房長官は25日の記者会見で、福島第一原発が想定を超える津波に見舞われる恐れがあることを東日本大震災前に東京電力と経済産業省原子力安全・保安院が把握していた問題について、「大変遺憾だ」と述べ、内閣として事実関係を検証する方針を明らかにした。
 枝野氏は「大規模な津波の到来の可能性を東電は2008年に認識しており、十分に対応する時間的余裕があった」と指摘。東電から報告を受けながら公表しなかった保安院についても「(政府の事故調査・検証委員会が)調査しなければ出てこなかったというのも遺憾だ」として、対応を批判した。 <アサヒ・コム>8月25日12時58分

③見出し「10メートル超の津波想定、東電副社長が把握」
 福島第一原発が想定を超える高さ10メートル超の津波に見舞われる恐れがあると東京電力が東日本大震災前に試算していた問題で、東電は25日、原子力担当の副社長が当時、試算結果を把握していたと発表した。
 担当部局が津波の試算のやり方を土木学会で審議するよう求めることを決め、2008年6月に原子力・立地本部の武藤栄副本部長(当時)に試算結果を伝えたという。10月に学会に要請した後、武黒一郎副社長(当時)にも伝えた。
 同年12月、東電は再度、試算を実施。その結果は今回の震災4日前の今年3月7日に経済産業省原子力安全・保安院に伝えたが、公表していなかった。 <アサヒ・コム>8月25日20時9分

< 2011年8月27日 >

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