ふろむ播州山麓

旧住居の京都山麓から、新居の播州山麓に、ブログ名を変更しました。タイトルだけはたびたび変化しています……

狛猪 こまいのしし

2008-11-16 | Weblog
 京都御苑・御所の西隣、烏丸通りに面して、護法神社があります。明治19年に皇居守護の神社として、神護寺からここに移転して来ました。主祭神は、和気清麻呂です。面白いのが、この神社の狛犬が、犬ではなくイノシシであること。
 本殿前の狛猪は明治時代の作のようですが、烏丸通りに面する鳥居前の一対の猪は新作で、肛門の描写が実に鮮やか。菊紋に見ごたえがあります。
 肛門科のお医者さんにこの話をしましたら、「チェックに行ってきます」。専門家の目から観察し、文章にまとめてみようかと、いっておられました。ところでイノシシもひとも、その箇所は同じ文様でしょうか?

 かつて769年、道鏡が皇位を奪おうとしたとき、和気清麻呂は宇佐八幡宮の神託をもたらし、道鏡の野心をくじいた。そのために大隈に流されたが、流浪のとき、清麻呂を守護したのがイノシシの一群だったという伝承から、清麻呂と猪とは切っても切れない縁になったそうです。

 もうひとつ、狛猪は東山・建仁寺の仏堂「摩利支天堂」にあります。摩利支天は護身・勝利などをつかさどる神です。武神とされるこの神は、猪に乗る姿でよく描かれます。
 清麻呂も、もしかしたら摩利支天信仰とのからみで、イノシシと結びつけられたのではないでしょうか?
 ところで建仁寺・摩利支天堂の狛猪の肛門ですが、まだじっくりとは見ておりません。訪れたのがいつも夜だったためです。暗くてよく見えませんでした。一度、昼間に観察に行きたいものです。
<2008年11月16日>
コメント    この記事についてブログを書く
« 若冲 五百羅漢 №2 <若冲連... | トップ | 若冲 五百羅漢 №3 <若冲連... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事