公営競技はどこへ行く

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敗因を考える

2006-06-23 12:03:48 | スポーツ

予選落ち(昔ならばこういう言い方をされた。今なら、「グループリーグ敗退」となるが、この言葉のほうがズシーンと響く)した日本。だが、ブラジルはともかく、他の2チームに対して勝機はなかったのか?

まず、小野の出番がほとんどなかったのはどうしてなのか?

出番といえば、中途半端に替えられたオーストラリア戦のみ。だが、欧州でプレーしている選手からしてみれば、フェイエノールト時代の小野の活躍ぶりを脅威に感じていたはず。

オランダのリーグは相対的に層が薄いが、フェイエノールトといえば、アヤックス、PSVと並び称されるチームであり、欧州でも伝統を誇る名門チーム。欧州のサッカー関係者も、オランダのこの3チームには今でも一目置いている。そこで小野は主力選手として活躍していたわけだから、どうして小野が出ないのか?と不思議がった人は多かったはずだ。

稲本も前回のワールドカップの活躍ぶりを考えたら、福西よりも格が上と見るのが妥当なはず。はっきりいえば、MFはこの2人を生かすことができなかったのが敗因といえるかも。

逆にFWの高原、柳沢は確かに欧州でのプレー経験があるとはいえ、はっきりいえば、2人ともまったく評価されていなかった。

2人に共通していえることは、現地では、「チャンス壊し」と揶揄されていたこと。

したがってこの2人がコンビを組むとなれば、まず、点は取れないと欧州サッカーを知る人間ならば誰しもが思っていたのではないか。案の定、2人は今大会、無得点。

中田ヒデも欧州ではすっかり、「過去の選手」と位置づけられていたし、となれば日本で本当に「怖い」と感じさせるのは中村俊輔だけだったということになる。

ブラジル戦になって漸く玉田と巻のツートップとしたが、今思うと大黒も含めて、FWはこの3人を中心に回したほうがよかったのは明白。

前回のワールドカップの日本のメンバーはまだ年齢が若い選手が多く、このドイツ大会こそが本当の意味で「勝負」となるべき大会であったはず。事実、日本はドイツ大会へ向けての4年間は、アジアではほとんど余裕で戦える体勢を常に整えていたし、とにかく、ワールドカップだけを考えておけばいい状況にあった。

ところが、確かにタレントは揃っていたはずの日本だが、核となるべき選手がいなかった。

とりわけFWは、他国はほとんど固定させている。逆に言えば、FWが固定していないところは得点力不足に悩んでいる。

日本がまさしくそうであり、一時は高原・柳沢で固定させた頃もあったが、代わりに入った選手のほうが逆に点を奪うケースが少なくなかった。また、久保が復帰すると久保のワントップとしたケースもあったが、はっきりいってこれも最終的には機能しなくなった。

ということは、点が取れない久保を代表から外したことや、高原・柳沢のコンビも機能を果たせていないことをジーコ監督はワールドカップ日本代表選手発表の際に感じていたはず。

だから点を奪いにいく姿勢で評価が高かった巻を入れたのではなかったか。

ところが、本来ならばスーパーサブ的な存在としても有用であるはずの巻なのに、出番はブラジル戦のみ。また、大黒や玉田にしても中途半端な扱われ方しかされず、要は決定力不足が深刻な日本の中でも「点を取れる」選手にもかかわらず、出番がなかったことになる。逆に相手は「ほくそえんでいた」はず。

また、日本の生命線であったショートパスのミスが多く、加えてDFの宮本と中澤は空中戦においてほとんど相手にシュートチャンスを与えていた。

つまり、戦前懸念されていたことが本大会ですべて露呈し、負けるべくして負けた印象が強い。

しかも次の南アフリカ大会をにらむとなると、今回のメンバーの大半は年齢的なこともあって変わらざるを得なくなる。中田ヒデも今大会をもって代表選手を引退しようという意思が戦前からあったそうだし。

ということは、このドイツ大会後の日本のメンバーは大幅に今回から変えざるを得なくなり、ということは今からチーム作りに着手しないと次回大会の地域予選突破さえおぼつかなくなる。

つまり、2002年大会後とは全く違うチーム環境ということになる。

ここでいち早く今大会の反省を踏まえたチーム作りができれば、日本は次回大会でこそ旋風を巻き起こせるかもしれない。しかしそれが遅れると地域予選さえも突破できないことを懸念しておいたほうがいい。


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