茨城 果樹園でカメムシ大量発生を予測 関東5県で「注意報」 NHK 2024年5月14日 12時45分
茨城県内の果樹園で害虫のカメムシの大量発生が予測されるとして、県は2年ぶりに注意報を出して梨などの生産農家に対し速やかに対策を取るよう呼びかけています。
大量発生が予測されるのは、梨やりんごなどの汁を吸い実を傷める「チャバネアオカメムシ」です。
茨城県がことし1月から2月にかけて県内42の観測地点で調査したところ、ことしは平年値のおよそ5倍の数が確認されました。
また、先月末にかすみがうら市の果樹園で行った調査では平年確認され始める時期のおよそ7倍となる198匹が確認されました。
県は去年発生したカメムシが暖冬などのため冬を越し、さらに、これから1か月は平年より気温が高い見込みで、移動や繁殖が活発となり大量発生が予測されるとして、梨などの生産農家に対し、2年ぶりに注意報を出しました。
県は防虫ネットを使った侵入防止策を行うとともにカメムシが確認された場合は、活動が鈍い早朝に薬剤を散布するなど、速やかに対策を取るよう呼びかけています。
1都6県によりますと、カメムシに関する注意報は、千葉・埼玉・神奈川・茨城・栃木の5つの県で出されています。
千葉県「果樹カメムシ類」の注意報発表 生産者に対策呼びかけ NHK
2024年5月14日 19時12分
千葉県内では果物に被害をもたらす害虫の「カメムシ」が増加していることから、県は2014年以来となる注意報を発表し、生産者に対策を呼びかけています。
千葉県農林総合研究センターでは、県内10か所にカメムシを捕獲する装置を設置し発生状況を調べていて、4月は一日当たりの捕獲数が例年の7倍以上となりました。
このため、県は5月、2014年以来となる「果樹カメムシ類」についての注意報を発表しました。
千葉市緑区にあるセンターの敷地内にも捕獲用の装置が設置されていて、例年より多くのカメムシが見られるということです。
捕獲数が多いのは、千葉県で生産がさかんな梨やびわなどの果物に被害をもたらす、
▽チャバネアオカメムシ
▽ツヤアオカメムシ
▽クサギカメムシ
の3種類です。
センターによりますと、去年、餌となるスギやヒノキの実が多かったため、数が増え、暖冬の影響で多くがそのまま越冬し、この時期の増加につながっているとみられるということです。
センターでは生産者に対して、薬剤を散布したり、カメムシが園内に入るのを防ぐために目の細かい網で園内を囲ったりするなどの、対策を呼びかけています。
千葉県は、去年8月にコメの養分を吸って品質の低下を招く「斑点米カメムシ類」の注意報を出していて、センターによりますと、コメの害になるカメムシもことしの夏、多く発生するおそれがあるということです。
千葉県農林総合研究センター病害虫防除課の矢内浩二課長は「これから安房地域の特産であるびわの収穫期を迎えるので、品質の低下が懸念されますが、この先しっかり対策すれば十分防げると思うので、園内をよく見て対策していただきたい」と話していました。
千葉 南房総 特産のびわへの被害 農家が懸念
千葉県南部の南房総市では、特産のびわにカメムシの被害が出ないか、農家の人たちが懸念しています。
南房総市の穂積昭治さん(79)が経営するびわ園では、4月からハウス栽培のびわの出荷が本格的に始まっています。
地域ではカメムシが大量発生していて、穂積さんの農場はハウスで栽培を行っているため、今のところ被害は限定的だということです。
ただ、これから出荷シーズンを迎える露地栽培の農家からは、被害が広がらないか心配する声が聞こえているということで、被害が出ないよう、農薬を散布するほか、実を袋で2重に包むなどの対策をとっているところもあるということです。
穂積さんは「例年よりもカメムシの数が多く、ハウスであっても時々被害を受けたびわが出てきます。農家の間でもことしはカメムシの数が多いと話題となっていて、心配です」と話していました。
「房州枇杷研究会」の会長で、露地でびわを栽培している和泉澤充さんは、「農薬を散布するときに、これまでに見たことがないくらいの数のカメムシが飛んでいく姿を見ました。露地栽培のびわは来週ごろから収穫なので、そのころに被害が明らかになると思います。対策を尽くして、よいびわを届けたいです」と話していました。
カメムシ被害 びわ以外の果物でも
カメムシの被害は、びわ以外の果物でも発生しています。
千葉県柏市にある農園では5月、栽培している桃でカメムシの被害を受けました。
農園を運営する男性によりますと、例年、桃の実に網をかけてカメムシの被害を受けないよう対策をしているということですが、ことしはカメムシの数が多く、栽培している桃のうちおよそ半分が販売できない状態になってしまったということです。
男性が5月11日に撮影した写真では、まだ青い実に複数のくぼみができている様子が確認できます。
男性は「ことしは例年より早い先月下旬ごろからカメムシが出てきました。傷んだ桃は木から落とすしかなく、販売できずに残念です」と話していました。
茨城県内の果樹園で害虫のカメムシの大量発生が予測されるとして、県は2年ぶりに注意報を出して梨などの生産農家に対し速やかに対策を取るよう呼びかけています。
大量発生が予測されるのは、梨やりんごなどの汁を吸い実を傷める「チャバネアオカメムシ」です。
茨城県がことし1月から2月にかけて県内42の観測地点で調査したところ、ことしは平年値のおよそ5倍の数が確認されました。
また、先月末にかすみがうら市の果樹園で行った調査では平年確認され始める時期のおよそ7倍となる198匹が確認されました。
県は去年発生したカメムシが暖冬などのため冬を越し、さらに、これから1か月は平年より気温が高い見込みで、移動や繁殖が活発となり大量発生が予測されるとして、梨などの生産農家に対し、2年ぶりに注意報を出しました。
県は防虫ネットを使った侵入防止策を行うとともにカメムシが確認された場合は、活動が鈍い早朝に薬剤を散布するなど、速やかに対策を取るよう呼びかけています。
1都6県によりますと、カメムシに関する注意報は、千葉・埼玉・神奈川・茨城・栃木の5つの県で出されています。
千葉県「果樹カメムシ類」の注意報発表 生産者に対策呼びかけ NHK
2024年5月14日 19時12分
千葉県内では果物に被害をもたらす害虫の「カメムシ」が増加していることから、県は2014年以来となる注意報を発表し、生産者に対策を呼びかけています。
千葉県農林総合研究センターでは、県内10か所にカメムシを捕獲する装置を設置し発生状況を調べていて、4月は一日当たりの捕獲数が例年の7倍以上となりました。
このため、県は5月、2014年以来となる「果樹カメムシ類」についての注意報を発表しました。
千葉市緑区にあるセンターの敷地内にも捕獲用の装置が設置されていて、例年より多くのカメムシが見られるということです。
捕獲数が多いのは、千葉県で生産がさかんな梨やびわなどの果物に被害をもたらす、
▽チャバネアオカメムシ
▽ツヤアオカメムシ
▽クサギカメムシ
の3種類です。
センターによりますと、去年、餌となるスギやヒノキの実が多かったため、数が増え、暖冬の影響で多くがそのまま越冬し、この時期の増加につながっているとみられるということです。
センターでは生産者に対して、薬剤を散布したり、カメムシが園内に入るのを防ぐために目の細かい網で園内を囲ったりするなどの、対策を呼びかけています。
千葉県は、去年8月にコメの養分を吸って品質の低下を招く「斑点米カメムシ類」の注意報を出していて、センターによりますと、コメの害になるカメムシもことしの夏、多く発生するおそれがあるということです。
千葉県農林総合研究センター病害虫防除課の矢内浩二課長は「これから安房地域の特産であるびわの収穫期を迎えるので、品質の低下が懸念されますが、この先しっかり対策すれば十分防げると思うので、園内をよく見て対策していただきたい」と話していました。
千葉 南房総 特産のびわへの被害 農家が懸念
千葉県南部の南房総市では、特産のびわにカメムシの被害が出ないか、農家の人たちが懸念しています。
南房総市の穂積昭治さん(79)が経営するびわ園では、4月からハウス栽培のびわの出荷が本格的に始まっています。
地域ではカメムシが大量発生していて、穂積さんの農場はハウスで栽培を行っているため、今のところ被害は限定的だということです。
ただ、これから出荷シーズンを迎える露地栽培の農家からは、被害が広がらないか心配する声が聞こえているということで、被害が出ないよう、農薬を散布するほか、実を袋で2重に包むなどの対策をとっているところもあるということです。
穂積さんは「例年よりもカメムシの数が多く、ハウスであっても時々被害を受けたびわが出てきます。農家の間でもことしはカメムシの数が多いと話題となっていて、心配です」と話していました。
「房州枇杷研究会」の会長で、露地でびわを栽培している和泉澤充さんは、「農薬を散布するときに、これまでに見たことがないくらいの数のカメムシが飛んでいく姿を見ました。露地栽培のびわは来週ごろから収穫なので、そのころに被害が明らかになると思います。対策を尽くして、よいびわを届けたいです」と話していました。
カメムシ被害 びわ以外の果物でも
カメムシの被害は、びわ以外の果物でも発生しています。
千葉県柏市にある農園では5月、栽培している桃でカメムシの被害を受けました。
農園を運営する男性によりますと、例年、桃の実に網をかけてカメムシの被害を受けないよう対策をしているということですが、ことしはカメムシの数が多く、栽培している桃のうちおよそ半分が販売できない状態になってしまったということです。
男性が5月11日に撮影した写真では、まだ青い実に複数のくぼみができている様子が確認できます。
男性は「ことしは例年より早い先月下旬ごろからカメムシが出てきました。傷んだ桃は木から落とすしかなく、販売できずに残念です」と話していました。