「勝谷誠彦の××な日々」より転載
■2006/12/01 (金) 防衛省ならまだしも防衛相って間抜けな字面だなあ。 |
6時起床。防衛庁を防衛省にする法案が衆院を通過した。この国では当たり前のことを当たり前にするのに何十年もかかる。世界中が笑っていた「偽装非武装」がようやく終わったのである。それだけのことなのだが朝日新聞はよほど悔しいらしく昨日の社説でこう書いた。<防衛「省」/改めて昇格に反対する >http://www.asahi.com/paper/editorial20061130.html。<戦後再び持った武力組織を軍隊にはせず、自衛隊としてきた。普通の軍隊とは違う存在であることを内外に明らかにする効果も持った>。頭がおかしいんじゃないのか。広辞林を引いてみる(天声人語調・笑)。武力。<軍隊の力。兵力。>。軍隊。<一定の秩序をもって編制された軍人の集団。>。辞書くらい引いてから社説を書いたらどうだ。わかってやっているのなら読者を愚民だと思って騙そうとしているのである。武力組織は軍隊である。世界中が「言い換え」を嘲っていたのである。強姦をいたずらと言い暴行や恐喝を虐めと言いかえるのと同じ卑劣を主導してきたのはこうしたエセインテリの現実を直視しないインポ野郎どもなのだ。当たり前を当たり前に戻す時には中途半端がいちばんいけない。なぜ「防衛省」ではなく「国防省」にしろという声が出ない。これまたこの国の卑怯者どものいつもの癖で主語や目的語を外すのだ。原爆慰霊碑の「過ちは繰返しませぬから」と同じだ。ちなみにこの慰霊碑の碑文は今言った責任回避の卑劣の象徴である。主語がない上に「過ち」と言われた犠牲者こそいい面の皮である。「米国の国際法違反の非戦闘員大量虐殺を銘記しかかる行いが繰り返されぬように日本国民は願う」だろうが。「防衛省」では何を守るのかがわからない。「国を防衛」するのであれば略して「国防省」となる。あるいは防衛するのは永田町に巣くう連中の利権談合共産主義なのかね。その巣窟たる防衛施設庁を温存したまま防衛省の中に取り込んだのを見ると図星ではないかと思われてくる。もうひとつ言えばこれを機会に気の毒な階級名もかえるがいい。何が一等陸尉だ。一尉二尉三尉って小学校の運動会の順位かね。きちんと大尉中尉少尉と呼べ。誓って言うが庁を省にしたよりも軍の士気は画期的に上がる。自衛官もとい軍人に志願したがる優秀な若者も激増する。防衛費が増大したり新しい武器を調達するといつもイヤガラセを言う朝日新聞はこうしたソフト面の強化こそ本来は大賛成するべきだろう。