狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

原告はプロ市民か善意の市民か

2011-11-11 15:38:42 | 八重山教科書採択問題

八重山毎日新聞 2011年11月10日

教科書問題 保護者2人が提訴、東京書籍版の無償供与求める

採択手続き問う裁判は全国初

 原告側代理人の井口博弁護士(左)とともに会見する保護者=9日午後2時30分すぎ、市役所記者クラブ室  
原告側代理人の井口博弁護士(左)とともに会見する保護者=9日午後2時30分すぎ、市役所記者クラブ室

八重山地区の公民教科書問題で、石垣市内の児童生徒の保護者2人が9日、市教育委員会(玉津博克教育長)を相手に、9月8日の「全員協議」で採択された東京書籍が無償給付されることの確認を求める訴訟を那覇地裁に起こした。玉津教育長や文科省は全員協議の有効性を否定しており、全員協議が法的に有効かどうか、法廷の場で争われる見通しとなった。原告代理人の井口博弁護士によると、採択手続きを問う裁判は全国初という。

 訴状によると、全員協議について原告側は「公民教科書の採択を同一にするための協議として合意があった」と指摘。採決の結果、賛成多数で決まった東京書籍について無償措置法13条4項の「協議して同一教科書を採択した」ことが明らかだと主張。一方、育鵬社を選定した8月23日の教科用図書採択地区協議会の協議結果や役員会の再協議については、同法13条4項に当たらないと退けている。
 
井口弁護士は、今訴訟はまず確認の利益が存在するかどうかが問われることになるとの見通しを示し、「石垣市が来年4月に育鵬社を配布する可能性が高いことをまず立証しなければならない」と述べ、玉津教育長や文科省、県教委の担当者らを証人として申請する考えを示した。

 井口弁護士は提訴後、市役所記者クラブで会見し、「石垣市の子どもたちに、ルールに従って採択された教科書の無償給付を実現したい」と訴訟の目的を強調、同席した保護者は「憲法の定める三権分立のもと、国民に与えられた権利を行使し、司法の場で混迷を極める一連の教科書問題を明らかにしたい」と語った。
 市教委は「訴状を見ていないのでコメントできない」としている。

                 ☆

>訴状によると、全員協議について原告側は「公民教科書の採択を同一にするための協議として合意があった」と指摘。採決の結果、賛成多数で決まった東京書籍について無償措置法13条4項の「協議して同一教科書を採択した」ことが明らかだと主張。

>一方、育鵬社を選定した8月23日の教科用図書採択地区協議会の協議結果や役員会の再協議については、同法13条4項に当たらないと退けている。

この裁判ほどわかりやすい裁判も珍しい。

争点は問題の教科書の内容を問うのではなく、法律問題である。 つまり9月8日の「全員協議」(全教委協の協議)が有効であるということを法廷で確認するということである。

その一方で8月23日の八重山採択協議会の協議は無効だと主張するという極めてシンプルな裁判だ。

その結果として東京書籍版教科書の逆転採択を有効とする三段論法である。

八重山教科書:「事実 子に伝えたい」
沖縄タイムス  2011年11月10日 09時56分 

 【八重山】「ルール違反」を放ってはおけない―。子どもの純真なまなざしと声援を背に、訴訟に踏み切った。八重山地区の教科書問題で9日、石垣市教育委員会に東京書籍版公民教科書の給付確認を求め提訴した市在住の小学生の母親2人が市役所で会見した。「本当のことをきちんと子どもに伝えたい」と、提訴に至った切実な思いを訴えた。

 ことし8月以降、連日のように報道された教科書問題。地区協議会規約の度重なる変更の末、非公開、無記名投票で選ばれた育鵬社版教科書で、いずれわが子が学ぶことになる。母親の1人は「新聞を読んでも意味が分からなかった。なぜこういう結論になるのか、疑問点はいっぱいあった」。

 事の成り行きを、ただ見守るだけでいいのか―。10月から保護者有志約15人が集まり、独自に資料を集め、教育行政の専門家も交えて学習会を重ねた。事実を把握するにつれ「育鵬社版を選ぶための『結論ありき』のルール変更だ」との確信に至った。会議録の非公開を貫いていた市教委への不信感も増した。

 教科書問題は政党の介入を招き、国は東京書籍版を採択した3市町の全教育委員による協議を「整っていない」と無効視。石垣、与那国2市町は育鵬社版の採択結果を変えようとはせず、地域の意思が無視されつつあると感じている。

 母親は「このままだと、主義主張の闘争や見解の違いで終わる。子どもたちは、わたしたち大人の姿勢を見ている」と指摘。「裁判で事実を明らかにした上でしか、納得できる結論は出ない」と力を込めた。子どもや家族にも理解を求め、提訴への賛同を得たという。

 原告側代理人の井口博弁護士は「裁判の中で被告が増える可能性もある。与那国町教委や、場合によっては文科省にまで広がる」。原告団についても同町の保護者を含め、今後増える可能性を示した。

                          ☆

>母親の1人は「新聞を読んでも意味が分からなかった。なぜこういう結論になるのか、疑問点はいっぱいあった」。

発狂新聞を読んで八重山教科書問題の真相を理解する人はよっぽどメディアリテラシーの訓練をした少数派。

原告が「新聞を読んでも意味が分からなかった」と発言するのを素直に受取れば、是非とも裁判で新聞のデタラメ報道を解明して欲しいもの。

本名を明かさない二人の保護者が確信犯的「プロ市民」なのかそれとも、真実を見誤った善意の市民なのか定かではないが、発狂新聞のみで情報を得た結果「新聞を読んでも意味が分からなかった」と言うのならまさに語るに落ちる、である。

そう、沖縄の新聞のみでは真実はわからない。 

沖縄の新聞が偏向を通り越してイデオロギーのためには平気でデタラメを垂れ流し、民意を捻じ曲げてきた左翼のプロパガンダ紙であることを当日記では幾度となく指摘してきた。

筆者は昨年11月、月刊誌『WILL』に「沖縄の新聞で県民の民意はわからない」というタイトルの小論を寄稿し、警鐘を鳴らした。

 ⇒沖縄の新聞で県民の民意はわからない(『WILL』2010年11月臨時増刊号掲載記事)

続・(『WILL』2010年11月臨時増刊号掲載記事)

今回の八重山教科書騒動は県外の方のみならず、沖縄県人でさえも圧倒的発行部数を誇る沖縄2紙の洗脳により、真実を見誤った県民が多いことを示してくれた。

合法的に選定された教科書を違法と捉え、井戸端会議で違法に選定された教科書を合法と信じ、提訴に踏み切った保護者がいた。

だからこそこの裁判は八重山教科書問題の真実を解明するためには全県民、いや全国民が待ち望んでいた裁判なのかも知れない。

大方の予想通り原告が全面敗訴したら、この2人の保護者は、デタラメ記事で誤誘導され裁判までする羽目に陥り大恥をかいたとして、名誉毀損による損害賠償損害を今度は矛先を「発狂3紙」を相手に提訴したらどうだろうか。(爆)

 

【おまけ】

「親として見過ごせない」 八重山教科書問題で提訴  (朝日新聞 11月10日)
 沖縄県石垣市教委が中学の公民教科書に「つくる会」系の育鵬社版を採択したことをめぐる訴訟が9日、那覇地裁に起こされた。原告は、いずれ中学で教科書を使う小学生の母親2人。石垣市内で会見し、「市教委の手法はルール破り。親として見過ごせなかった」と語った。

 原告らは東京書籍版の教科書を来春以降、無償で受け取れることの確認を市教委に求めた。提訴後、カメラ撮影には応じたが氏名は伏せて会見に臨んだ。

 八重山地区の教科書採択の混乱を見て不安を感じ、9月ごろから友人ら十数人で教育行政の勉強会を定期的に開いてきたという。その中で、採択地区協議会の委員を入れ替えたり、現場教員が推薦していない育鵬社版も選べるよう規約を改正したりした玉津博克・市教育長らの手法に「問題がある」と考えたという。

 原告の1人は「私たち母親の多くは、なぜ石垣で育鵬社版が選ばれたのか理由がさっぱりわからない。選定の過程を裁判を通して明らかにしたい」。もう1人も「教科書問題は政治性も絡むため、提訴にはためらいもあった。でも、子供が『市教委はずるいよね』と話したのを聞いて心を決めた」と話した。

                 ☆

子供が『市教委はずるいよね』と話したのを聞いて心を決めた」と話した。

子どもをイデオロギー闘争に利用するのは「プロ市民」の常套手段。 

子どもの話を聞いて提訴の決心をしたなどともっともらしいことを行っているが、その子どもに「市教委はずるい」と吹き込んだのは一体誰だったのかと言うことには考えも及ばなかったのだろうか。


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7 コメント

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写真を見れば見るほど… (Unknown)
2011-11-14 03:31:14
この2人のフラーアンマーター(気の振れた母親ら)、本当に「赤」の他人にしか見えませんね。
本来の意味でも、別な意味でも。

「ルール違反」をしてるのは、「つくる会系」教科書の採択を阻止するという、憲法第21条第2項に反する訴えを起こした自分らとその取り巻きどもなのは明々白々なのにね。
署名活動 (Unknown)
2011-11-12 12:03:04
PTAの署名活動の運動員が来ました。
独身の私のところに(笑)コピーはできませんでしたが両教科書の対比表が笑えましたね。
賛同せずに署名しない親の子供はなんかしらの差別を教師から受けるのでしょうね。
恐ろしい島です。
憂国の叫び (町工場の親方)
2011-11-12 08:24:31
このブログの愛読者でも、沖縄県にお住まいの方々は、「産経」、をお読みでない人が多いと考えますので、私が、「靖国応援団」、の一員、「百人斬り訴訟裁判」、の一支援者として戦ったときのリーダー、稲田朋美・弁護士、の文章をご紹介させていただきます。

あとあと2週間足らずで、三島由紀夫の42回忌が来ます。
三島由紀夫も稲田・代議士の最後の言葉を歯軋りする思いで聴いているのではないかと思います。

産経新聞 平成23年11月7日

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111107/plc11110703160000-n1.htm
【正論】
弁護士、衆院議員・稲田朋美 普天間のツケをTPPで払うな
2011.11.7 03:14

 TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)議論が沸騰している。
 TPPは全てのモノの関税を原則即時撤廃し、サービス、貿易、投資、労働などを自由化することを目標とし、現在9カ国が交渉中だ。当然ながら、交渉参加国それぞれに思惑がある。例えば、米国は、アジア太平洋地域への輸出と国内雇用の拡大、地域でのリーダーシップの強化を狙っている。

≪なし崩し的な譲歩必至の交渉≫
 
では、日本の戦略は何なのか。イメージ先行で抽象的な決め付けではなく、冷静かつ戦略的な見極めと判断が必要だ。「バスに乗り遅れるな」と推進派は言うが、バスは乗り遅れるかどうかよりも、「行き先」が重要である。「行き先」が分からない、しかも間違いに気づいても途中下車できないバスに国民を乗せてはならない。
 
TPPが、将来の日本の国柄に重大な影響を及ぼすことは明らかで、交渉に参加するなら、国会での十分な議論が不可欠だ。だが、どうやら衆院予算委員会で1日だけ集中審議し、12日からのAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会合で野田佳彦首相が交渉参加を表明するらしい。外務委員会で玄葉光一郎外相に質(ただ)したが、参加決定手続きは未定、最終的には首相判断という曖昧答弁だった。
 
もともと、民主党は、昨年の参院選のマニフェスト(政権公約)でも全くTPPに言及せず、菅直人前首相の昨年10月の所信表明で突如浮上してきた。しかも、今に至るまで、交渉参加の原則的な方針すら決まっていない。コメにかける関税をどうするのか。輸入食品、医薬品、化粧品の安全基準はどうなるのか。海外の弁護士や外国人労働者の規制なくして、国民の生活や雇用は大丈夫なのか。

 農業をスケープゴートに議論を矮小(わいしょう)化せず、ISD条項(投資家と国家間の紛争条項)による司法権、立法権の侵害の問題や最大の非関税障壁とされる国語は守れるのかという文明の危機の問題として議論しなければならない。正確な情報も発信されず、交渉に参加すべしとか、ルールを作るとか、途中で脱退できるのできないの、と抽象的な議論に終始しているようでは、全てをなし崩し的に譲歩することになるのがオチである。

≪取り返しつかぬ外交の失政≫
 
民主党は小泉構造改革による格差拡大を批判して政権を取った。それがなぜTPP推進なのか。壊滅的な打撃を受ける農業についても、平成21年の衆院選などで、自民党の規模拡大農政は零細農家を切り捨てると批判し、戸別補償で全農家を救うと豪語して農村票を取り込み、政権交代を果たした。TPPによる自由貿易と競争力強化そして規模拡大を核とする農業構造改革を訴える資格はない。
 
さらに、普天間の失政の埋め合わせにTPPを利用することは国益を大きく損なう。子ども手当、戸別補償、高校授業料無償化、高速道路無料化の、いわゆる4Kに代表される大衆迎合的な財源なきばらまきは、自民党が政権を奪還して、やめればすむ。だが、外交の失政は取り返しがつかない。
 
民主党政権の最大の失政は普天間と尖閣だ。普天間飛行場の県外移転というできもしない公約で日米関係をがたがたにし、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件での弱腰外交で世界中から足元を見られている。閣僚は竹島も北方領土も「不法占拠」と言えなくなった。韓国は竹島に次々に構造物を造り、ロシアは大統領が北方領土を訪問したが、日本はまともに抗議すらできない。こんな民主党に国益がかかる外交を任せておけようか。

≪日本独自の対外発信の放棄だ≫
 
TPPは米国の輸出拡大と雇用創出のためにある。普天間で怒らせた米国のご機嫌を取るために交渉に入るとすれば、政権維持のために国を売る暴挙だ。これ以上の失政の上塗りはやめるべきだ。
 
日本は中国でも米国でもない「道義大国」として独自の価値観を世界に発信する責務がある。だから、日米同盟は重要だが、「中国を囲い込む」という理由で、米国に同化するわけにはいかない。米国で今、大きな社会問題になっているウォール街占拠デモは、米国の強欲資本主義の歪(ゆが)みによるもので、ある種の共感を覚える。

 日本は一握りの極端に裕福な人と多数の貧しい人の国ではなく、額に汗し努力した人が報われる、頑張りながら報われなかった人も助ける社会を目指すべきだ。日本型資本主義は、富を創出し、社会を豊かにした人が豊かになるものでなければならない。コンピューターを駆使した不公正な株取引や法の不備をついて巨額の富を得ることが称賛されることなく、「不道徳」と指弾される国である。
 日本は「儲(もう)けたもの勝ち」「何でもあり」を是正し、カジノ資本主義を正す責務がある。TPP参加は、そういう役割を自ら放棄することになる。なぜなら、TPPは米国の基準を日本が受け入れ、日本における米国の利益を守ることにつながるからだ。それは、日本が日本でなくなること、日本が目指すべき理想を放棄することにほかならない。

TPPバスの終着駅は、日本文明の墓場なのだ。(いなだ ともみ)

※、この文を別にして、「産経」、がチョーニチがよくやる、事実を歪曲、捏造までして、TPP推進の猛烈な論陣を張ったのは、私には何とも解せぬことでした。(一体何があったのか)

TPPに関する、必読参考図書

中野剛志・編、三橋貴明・中野剛志・東谷暁・共著、『TPP開国論の嘘』、ーーー飛鳥新社、

『亡国最終兵器』・・・<TPP問題の真実>ーーー青林堂

『亡国最終兵器』、はチャンネル・桜、において3時間にわたり、論じられた、〔闘論!、倒論!、討論!〕を編集したもので、水島総、関岡英之、長尾たかし、中野剛志、東谷暁、藤井孝男、三橋貴明、山田俊男、の諸氏が夫々の優れた専門知識に基づき、縦横に論じ、如何に、ペテン・イカサマ師、管直人の、「平成の開国」、がとんでもないものかについて、詳しく論じています。

※ 靖国応援団は稲田弁護士と共に、徳永信一・弁護士もリーダーでした。
新聞の偏向 (Unknown)
2011-11-12 06:52:09
今回の原告が匿名を希望しているとして各紙は名出しをしていないが、じゃあ何故非公表と決めていた協議委員の名前をリークしたのでしょうか?さらに原告がナイチャーのように見えるのは私だけではないはず。
Unknown (石垣島在住ですけど)
2011-11-12 00:08:24
この井口弁護士、環境弁護士としては無償で活躍するいい弁護士さんだったのに、石垣で景観裁判にかかわった。その原告たちが、当時保守系市議にかなりいじめられたから、もともと左寄りの思想もあったようだけど、かなり感情的に、いまの保守系市長と、その流れを恨んでいる。その流れが裏にあるから、そのつてで井口弁護士が今回の裁判にでてきたんだなというのが石垣島にいればみえみえ。島の他の自然保護の問題なども、これで、これからはイデオロギー闘争になるのは必定。ほんとうに未来を見ていないゾンビの会の支持者にはうんざりさせられます。仕方がないとはいえ、弁護士さんがあわれです・・・。
酷いですね。 (ボギーてどこん)
2011-11-11 20:54:38
自らのイデオロギー成就のためなら
子供を平気で利用する連中のことを
これからも放送のなかで取り上げていきたいと
思います。
「親の背を子に見せる」とは、このような行為
のことではないだろうに。
訴える相手を間違っているとしか思えませんね。
八重山日報を読めばいいのに (ヒロシ)
2011-11-11 16:17:51
子どもの話を聞いて提訴の決心をしたなどともっともらしいことを行っているが、その子どもに「市教委はずるい」と吹き込んだのは一体誰だったのかと言うことには考えも及ばなかったのだろうか。

おっしゃる通りです。学校あたりで誰かが吹き込んだのでしょう。

現場教員が推薦していない育鵬社版も選べるよう規約を改正したりした玉津博克・市教育長らの手法に「問題がある」と考えたという。

今までのやり方に問題ないと考えたのでしょうかね?

なぜ石垣で育鵬社版が選ばれたのか理由がさっぱりわからない。

そこまでいうのであれば育鵬社の公民教科書のどこに問題があるのか具体的に指摘できるんでしょうかね?

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