ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

新型コロナの功罪

2020-04-01 11:47:12 | 日記
今や地球規模で猛威をふるう新型コロナウイルスだが、悪いことばかりではない。次のような報道がある。

「米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)に停泊中の米原子力空母『ロナルド・レーガン』の乗組員2人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたとFOXニュースが27日伝えたことで、中国の脅威をにらんでインド太平洋地域に展開中の空母2隻がともに事実上の行動不能となるという異例の事態に陥った。米海軍の即応能力と中国に対する抑止力の低下は避けられない。」
(zakzak3月29日配信)

断っておくが、私は「ああ良かった、これで中国軍が優勢になった」と考えて、これを喜ぶのではない。米海軍を襲った新型コロナウイルスは、同様に、中国軍にも襲いかかる。つまり、敵対する米中両国は、新型コロナウイルスによって、共々にその軍事機能を奪われるのだ。

そうなれば、両国の戦争遂行能力は無力化され、次の世界大戦の可能性はぐっと遠のくことになる。戦争の脅威がなくなり、平和への期待がふくらむのだ。これは良いことではないだろうか。「禍を転じて福と為す」とは、まさにこのことである。

だが、そうとばかりも言っていられない現状がある。米軍を襲い、中国軍を襲う新型コロナウイルスは、現に今がそうであるように、世界各国の一般市民にも襲いかかり、全人類を存亡の危機の、そのぎりぎりの崖っぷちに立たせている。

この現状を言い表すとしたら。「角を矯めて牛を殺す」という諺が打ってつけだろう。神さまがいて、この神さまが人類に「善かれかし」と思し召して事をなしたのだとしたら、この神様は愚かなことを仕出かしたと言わなければならない。

神様は、戦争の遂行能力が「牛の角」つまり人類の唯一の欠点だと考え、これを矯正しようとして、コロナウイルスという劇薬を用いたのだが、その結果、「牛を殺す」という結果を、--人類を滅亡させるという結果を、図らずも招いてしまったのである。

そんなことは余計なお世話だ、アホな神さまの有難迷惑だと言うしかないが、神さまが課したこの大いなる試練を乗り越えるべく、もし人類が今後、国家を超えて一致団結するようになるのだとしたら、それこそが神さまの本来のねらいだったと見ることができ、「なるほど、さすがは神さまだ」と、その精妙な巧知に改めて驚嘆している、早とちりの天邪鬼爺である。いかがだろうか。
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