ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

自衛隊と国会 不適切にもほどがある

2024-07-24 10:30:58 | 日記
国際社会の荒波は激しさを増す一方だが、我が国の国防能力は大丈夫なのだろうか。国家防衛の要は何といっても自衛隊だが、海上自衛隊をむしばむ数々の不祥事を聞かされると、「こんなことで、我が自衛隊は大丈夫なのだろうか?」と不安になる。
こんな体たらくでは、「あの国は難癖をつけて、我が国に攻め込んでこないだろうか」と心配になり、おちおち枕を高くして眠ることができない。

そんな懸念をかかえながら、「何とかならないだろうか」と心を痛めていたら、おととい7月22日の朝日新聞・オピニオン欄のこんな記事が目にとまった。

(序破急)自衛隊不祥事と国会の役割

なるほど、と思ったので、以下、この記事の概要を簡単に紹介することにしよう。

(1)たるみきった自衛隊をたたき直すのは、国会の使命だ。国会はこの問題の解決に、真剣に取り組んでもらいたい。

(「国会には安保政策と自衛隊をチェックする重大な使命がある。国会は、相次ぐ不祥事を審議するため、衆参両院で近く閉会中審査を開く方向だ。与野党の垣根をこえて、実態に迫って欲しい。」

(2)しかし、今の国会にはその役割を期待できない嘆かわしい現状がある。

(「それを担うべき国会が、十分に機能しているだろうか。
国会審議で、議論が深まらない様子は見ていてもどかしかった。政府側の答弁は、総じて閣議決定などで公表された内容の繰り返しが多く、議論を受けた政策の見直しもなかった。議員らも核心に迫れないまま、質問を終える場面が目立った。」)

(3)したがって、まずは国会のこの嘆かわしい現状を変えなければならないが、それは可能なのか、と考えると、そこには難しく、もどかしい問題がある。

(「外交・安保は、他国との交渉があり、秘密も多い。政府に任せるべき場面があるのはわかる。しかし、それだけで強い外交・安保の基盤は作れない。
 国会での開かれた議論を通じて、国民の理解を深めることこそ不可欠だ。政府が国会に向き合う姿勢とともに、国会の真価も問われている。
」)

この最後の文章には、「責任は政府にある」と断定することを避け、玉虫色の提言で済ませようとする、朝日の姿勢の軟弱さーー腰砕けぶりーーが現れている。
けれども、安保政策の重要事項をことごとく閣議決定で済ませ、国会審議を避けようとする今の政府の姿勢は、だれが見ても問題だろう。まずは政府のこうした姿勢を改めさせる必要がありそうだが、ここで我々国民が思い知らされるのは、それができない今の野党の無能さである。

そのあたりの事情は、朝日の論説担当記者などよりも、一般国民のほうがよくわかっている。その証拠に、現政権・岸田内閣の支持率は下がり続ける一方である。

しかし、だからといって逆に野党の支持率が上がるわけでもなく、政権交代が起こるわけでもない、嘆かわしい現状があることも否定できない。
この現状が野党の無能さ・不甲斐なさに起因することを考えると、「政府が悪い!政府の責任だ!」と一概に断定することはできなくなってしまう。だから朝日の立場も、たしかに解らないではないのだが・・・。
う〜む。

コメント
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