パリ五輪が目前に迫っている。ところが残酷なことに、その入場ゲートの手前まで来て、扉を閉ざされた少女がいる。名は宮田笙子。日本体操協会に所属する19歳の女子体操選手である。タバコを吸い、お酒を飲んだために、「出場はまかりならん」として「出場辞退」を強いられたのだ。
NHKは次のように伝えている。
「日本体操協会はパリオリンピック、女子の日本代表でエースの19歳、宮田笙子選手について喫煙と飲酒の事実を確認したとして、パリオリンピックの出場を辞退することを決めました。」
(NHK NEWS WEB 7月19日配信)
一体、どういうことなのか。なるほど可愛い(はずの)女の子がタバコをふかす姿には、少なからず見苦しいものがある。ふてくされた不良少女を思わせないでもない。
でも、たったそれだけの理由で、この「日本代表でエースの」少女は、努力して築き上げた自分の地位を奪われ、体操競技の世界から追放されなければならないのだろうか。「女子体操の世界には、不良少女はもってのほか」ということなのだろうか。
むろん、そんなことが追放の正当な理由になるはずがない。NHKのニュースは次のように伝えている。
「協会は調査の結果、行動規範などに違反したことが確認されたとして、宮田選手のパリオリンピック出場の辞退を決めました。」
(同前)
日本体操協会には、きっと「協会が定める代表の行動規範」というものがあるのだろう。そしてそこには、「喫煙、飲酒は禁止する」とでも書かれているのだろう。
だが、あえて問う。こうした「行動規範」の正当性の根拠は一体どこにあるのか。代表チームに選ばれた選手は、なぜ喫煙・飲酒をしてはならないのか。
日本体操協会の当事者は、おそらくこう答えるに違いない。
「それはですな、日本の法律が未成年の喫煙・飲酒を禁止しているからです。日本体操協会の行動規範は、日本の法律に準じているのです。」
それならば、ふたたびあえて問う。未成年の喫煙・飲酒を禁じる日本の法律を、あなたがたは正当な法律と認めているのだろうか。未成年の喫煙・飲酒を禁じる法律は、なぜ正当だと言えるのか。
日本体操協会の当事者は、おそらく次のようにのたまうだろう。
「それはですな、喫煙は青少年の健全な身体の育成を妨げ、飲酒は青少年の健全な精神の育成を妨げるからです。日本の法律も、日本体操協会も、青少年の健全な育成をとても大事なことと考えているのです。」
では訊くが、青少年の健全な身体の育成を妨げるもの、青少年の健全な精神の育成を妨げるものは、なぜ悪なのか、なぜ悪として退けねばならないのか。
ええい、面倒だからはっきり言ってしまおう。「青少年のため」というあんたらの言い分はすべて自分たちのための勝手な「おためごかし」ではないのか。
未成年の喫煙・飲酒を禁じる法律は、未成年が喫煙をし、飲酒をしてもその未成年に刑罰を科さない。刑罰が科されるのは、未成年の喫煙・飲酒を黙認したオトナなのである。
つまり、日本体操協会の当事者は、協会に所属する未成年の選手が喫煙・飲酒をしたことを知ってしまった以上、その選手に何らかのペナルティーを科さなければならない、そうしなければ自分たちが罰則を科されることを知っている。だから19歳のエース級女子選手が喫煙したことを知ったとき、日本体操協会は彼女に「出場辞退」を迫ったのである。
それにしても、未成年の喫煙・飲酒を禁じる法律といい、自動車を運転する際、シートベルトを装着するように義務づける法律といい、その根底に漂うパターナリズムの臭気はなんとかならないだろうか。
(パターナリズムは、日本語では「父親的温情主義」と訳されているが、この訳語はちょっと違うと思う。)
というわけで、とりあえずきょうのブログ書きのノルマは果たしたが、憂鬱なのは明日である。あしたはデイサに通所する日で、午前中しかブログ書きに費やせる時間がない。ところが、その午前中にケアマネさんが拙宅に来る予定で、その応対のためにブログ書きの時間が奪われそうなのである。
あすのブログの更新は断念するしかないかも。
まあ、仕方がないか。
NHKは次のように伝えている。
「日本体操協会はパリオリンピック、女子の日本代表でエースの19歳、宮田笙子選手について喫煙と飲酒の事実を確認したとして、パリオリンピックの出場を辞退することを決めました。」
(NHK NEWS WEB 7月19日配信)
一体、どういうことなのか。なるほど可愛い(はずの)女の子がタバコをふかす姿には、少なからず見苦しいものがある。ふてくされた不良少女を思わせないでもない。
でも、たったそれだけの理由で、この「日本代表でエースの」少女は、努力して築き上げた自分の地位を奪われ、体操競技の世界から追放されなければならないのだろうか。「女子体操の世界には、不良少女はもってのほか」ということなのだろうか。
むろん、そんなことが追放の正当な理由になるはずがない。NHKのニュースは次のように伝えている。
「協会は調査の結果、行動規範などに違反したことが確認されたとして、宮田選手のパリオリンピック出場の辞退を決めました。」
(同前)
日本体操協会には、きっと「協会が定める代表の行動規範」というものがあるのだろう。そしてそこには、「喫煙、飲酒は禁止する」とでも書かれているのだろう。
だが、あえて問う。こうした「行動規範」の正当性の根拠は一体どこにあるのか。代表チームに選ばれた選手は、なぜ喫煙・飲酒をしてはならないのか。
日本体操協会の当事者は、おそらくこう答えるに違いない。
「それはですな、日本の法律が未成年の喫煙・飲酒を禁止しているからです。日本体操協会の行動規範は、日本の法律に準じているのです。」
それならば、ふたたびあえて問う。未成年の喫煙・飲酒を禁じる日本の法律を、あなたがたは正当な法律と認めているのだろうか。未成年の喫煙・飲酒を禁じる法律は、なぜ正当だと言えるのか。
日本体操協会の当事者は、おそらく次のようにのたまうだろう。
「それはですな、喫煙は青少年の健全な身体の育成を妨げ、飲酒は青少年の健全な精神の育成を妨げるからです。日本の法律も、日本体操協会も、青少年の健全な育成をとても大事なことと考えているのです。」
では訊くが、青少年の健全な身体の育成を妨げるもの、青少年の健全な精神の育成を妨げるものは、なぜ悪なのか、なぜ悪として退けねばならないのか。
ええい、面倒だからはっきり言ってしまおう。「青少年のため」というあんたらの言い分はすべて自分たちのための勝手な「おためごかし」ではないのか。
未成年の喫煙・飲酒を禁じる法律は、未成年が喫煙をし、飲酒をしてもその未成年に刑罰を科さない。刑罰が科されるのは、未成年の喫煙・飲酒を黙認したオトナなのである。
つまり、日本体操協会の当事者は、協会に所属する未成年の選手が喫煙・飲酒をしたことを知ってしまった以上、その選手に何らかのペナルティーを科さなければならない、そうしなければ自分たちが罰則を科されることを知っている。だから19歳のエース級女子選手が喫煙したことを知ったとき、日本体操協会は彼女に「出場辞退」を迫ったのである。
それにしても、未成年の喫煙・飲酒を禁じる法律といい、自動車を運転する際、シートベルトを装着するように義務づける法律といい、その根底に漂うパターナリズムの臭気はなんとかならないだろうか。
(パターナリズムは、日本語では「父親的温情主義」と訳されているが、この訳語はちょっと違うと思う。)
というわけで、とりあえずきょうのブログ書きのノルマは果たしたが、憂鬱なのは明日である。あしたはデイサに通所する日で、午前中しかブログ書きに費やせる時間がない。ところが、その午前中にケアマネさんが拙宅に来る予定で、その応対のためにブログ書きの時間が奪われそうなのである。
あすのブログの更新は断念するしかないかも。
まあ、仕方がないか。
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