ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

規制法改革案 自民党の末路を見た

2024-06-07 13:49:17 | 日記
きょうの朝日新聞は、いってみれば「規制法改革案」祭り。自民党が提出し、衆院を通過した「規制法改革案」関連の記事が第1面、第2面を大きく占めている。記事を貫いているのは、この改革案が「抜け穴」だらけで、「改革」とは名ばかり、この問題に対する自民党の後ろ向きの姿勢が際立っているとの見立てである。

私が今、問題にしたいのは、この改正案を提出することにより、岸田首相がとろうとしている政権延命のための「自分中」の姿勢についてである。

岸田首相はこの法案を国会で通すことが政権維持の必須要件と考え、そのために公明、維新を取り込みにかかった。取り込むために、両党の要求を丸飲みし、「パー券購入者の公開基準額」を「5万円超」に引き下げるとともに、政策活動費について「10年後の領収書の公開」を盛り込んだ。これらの条件、とりわけ「5万円超」云々の条件は、パー券収入の大幅減を引き起こし、自民党に大きなダメージをもたらす。大多数の自民党議員はこれに猛反発した。
にもかかわらず、岸田首相はこの反対の声をあえて無視した。
このことは何を意味しているのか。

岸田首相からすれば、改革のために守旧派を切り捨てたとの認識だろう。だが岸田首相が切り捨てたのは、一部の守旧派議員ではなく、「議論を積み重ねて結論を出す」というボトムアップの意見集約の方式そのものだった。岸田首相一人のトップダウンのやり方が通用するほどのカリスマ性を、残念ながら岸田首相は持っていない。岸田首相は(カリスマを欠いた)今の自民党の意見集約のシステムを否定することによって、大半の自民党議員を敵に回し、自民党から爪弾きされることになったのである。

岸田首相はおそらく、次期自民党総裁には選出されず、首相の座を手放さざるを得なくなるだろう。政権維持のための行動が、皮肉なことに、政権崩壊を招いたことになる。

政権の延命のことしか考えない岸田首相。そんな「自分中」の岸田首相を見限った自民党の議員たち。朝日新聞は次のように書いている。

トップが厳しく真相に迫ろうとしなければ、裏金を作った議員が真摯(しんし)に反省するはずもない。」

だが、トップの岸田首相も、自民党の議員たちも、「どっちもどっち」と言うべきだろう。
自民党の議員たちは、党のことを蔑ろにし、政権の延命に余念がない自己中の岸田首相を見て、自分たちの自己保身の営為も当然だと考えた。
岸田首相は岸田首相で、改革の努力をおろそかにする自民党議員の自己保身の姿を見て、なおさら一途に「改革」の旗をふりかざし、政権の延命に熱心になる。

今の自民党は、トップから末端まで「自己中病」に冒されているようにみえる。

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