ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

晴読雨読の日々

2020-07-18 12:46:42 | 日記
最近はすっかり読書にハマっている。読みたい本、読まないと気がすまない本が4冊あり、これを同時に読み進めているので、余計なことに現をぬかしているヒマがない。ヒマを持て余して、退屈することがない。これはたぶん良いことなのだろう。

4冊のうち1冊目は、吉本隆明の『共同幻想論』(角川ソフィア文庫)。2冊目が先崎彰容著『100分 de 名著 吉本隆明 共同幻想論』である。これら2冊は、NHK Eテレの教養番組「100分de 名著 吉本隆明 “共同幻想論” 」の放送が始まり、これに刺激を受けたことによる。「わが青春のヒーロー」が遺した難関に、これで何度目かの挑戦である。先崎氏のテキストは、難関突破のよいサポートになる。
これで今度こそ、この難関を突破できそうに気がする。何としても50年前の宿題を果たさなければ・・・。

3冊目は、三島由紀夫の短編小説集『鍵のかかる部屋』(新潮文庫)である。小説「蘭陵王」を読みたいと思い、この文庫本をアマゾンで注文した。きっかけになったのは、アマゾンの動画配信サービス「アマゾン・プライムビデオ」で映画『11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち』を見たことである。若松孝二が監督したこの映像作品の情報をネットで調べていたら、「関連項目」にこの小説の名があげられていた。

「『蘭陵王』(らんりょうおう)は、三島由紀夫の最後の短編小説。三島が1969年(昭和44年)8月20日に陸上自衛隊富士学校で行なった楯の会の戦闘訓練(第4次体験入隊 7月26日 - 8月23日)の際の一挿話を描いた作品で、三島としては珍しい私小説的な心境小説である」(Wikipedia)とある。
この解説文の中の「三島としては珍しい私小説的な心境小説」という件(くだり)に惹かれたのである。

4冊目は船木亨著『死の病いと生の哲学』(ちくま新書)で、これは私の年下の友人から送られてきた新刊である。なにしろ多産の思想家で、彼にいただいたのはこれで何冊目になるだろうか。あいにく昔の住所録はどこかに消え失せてしまい、彼のメルアドも知らないので、お礼の返事のだしようがない。ずっと心苦しく思っている。彼はフランス現代思想の研究者で、難解かつ過剰な文章を書くのだが、今回の新刊は彼自身のガン闘病体験が核になって書かれたものらしい。「船木さんにしては珍しい私小説的な心境エッセイ」とでもいったところか。

これも今度こそは通読して、読後感でも送ろうと思ったりしているのだが、さて、さしあたり彼のメルアドをどうやって調べようか。その前に、とにかくこの本を読み終えなければ・・・。

というわけで、最近はブログ書きを楽しむ心の余裕がない。それだけのヒマがない。それはたぶん良いことなのだろう。
コメント
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