2023年のジュニそして1998年のミンジュはそれぞれ交通事故に巻き込まれ、ジュニは1998年のミンジュとして目を覚ますのだ。それだけでも十分なトラブルなのだが、ミンジュが怪我を負ったのは交通事故でなく誰かに後ろから襲われたらしい事が判り、警察も調査している事件になっていたのだ。(やっぱりタイムスリップ物にはミステリー的な謎が必要だ)
ただ、姿はミンジュでも性格はジュニで目覚めた彼女は、周りの皆が「おとなしいはずの彼女がこんなに毒舌で目覚めたのは事件の後遺症かも・・・」と心配しているのも気にせず、とにかく何故自分が1998年に来てしまったのかの謎解きに余念がない。更に自分に好意を寄せてくれているインギュとシホンが自分を巡って友情が壊れそうな危機に陥っているらしいことを気にしながらも、何故ヨンジュンの顔をしたシホンが1998年にいるのか気になって仕方ないのだ。
2023年に帰る事を心配するでもなく、1998年の高校生活を楽しみつつ、何故自分がここに来たのかを考えるジュニだが、警察の捜査が進み、事故現場に補聴器が落ちていた事から事件にインギュが関わっているのではと疑いだしたところで、目覚めたら2023年という夢落ちのような展開。
しかし、本格的な謎解きはこれからだ。亡くなったヨンジュンに送ったLineが既読になった事を調査していくうちに、ミンジュの叔父が経営する27カフェにたどり着くジュニは、自分が1998年に書いた日記を見る事になり、確かに1998年にタイムスリップした事を確信。謎を解き明かす為に再びプレーヤーで音楽を聴くことで1998年に戻る彼女だが、ミンジュを巡ってシホンとインギュの友情には決定的な亀裂が入ったりし、なかなか自分とヨンジュンの謎を解明するには至らないのだ。
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2023年のジュニは1998年にタイムスリップしても、自分がその時代のミンジュとして行動する気がさらさらないのがなんとも凄い。少しの躊躇もなく仕事の出来るサバサバした性格のまま高校生活を送り続けるのだ。しかし、そんな風でありながらも、ドラマ全体には落ち着いた雰囲気が漂っている。オリジナルが台湾ドラマということが関係しているんだろうか・・・韓国ドラマにしては過度にミステリー要素に注力することもなく、ミンジュとシホンの心の動きを追い続けるストーリーが続く。