サムスは、テヨンに禁じられていたにも関わらず、弟分たちが自分の兄貴分を心配して持ち込んだ「事件を目撃しただけなのに犯人にされた」という男性の事件を調べ出し、テヨンにそれを弁護することを強行に進める。彼の勢いに押されて、当時、捜査に当たった元刑事からも話を聞く二人。
「真犯人は別にいる」という彼は、事件現場から当時の状況、更には真犯人が誰かまでも教えてくれるのだ。そこまでしても「これ以上はなにも出来ない」という彼。
犯人とされる青年が10年の刑期で刑務所に入ってから3年後。犯人だと名乗り出た青年に話を聞いた刑事。雨の日の夜、衝動的にトラック運転手を刺し殺してしまった青年。現場か逃げ去り、遠くから隠れて捜査が行われていたのを見ていた青年。ただ現場を通りかかり、暗い中で犯人を見かけたと名乗り出た青年が、流れで犯人にされてしまったことを知り、良心の呵責に耐えかねて、「犯人だ」と名乗り出るものの、警察も検察も今更ひっくり返すことは出来ないと逆に隠ぺい工作に走る。
そもそも、「暗い中見かけたけれども、犯人の顔は分からない」という目撃者の少年を半ば脅してモンタージュ写真を作り上げ、それが少年のバイオ先の上司にそっくりだと分かると、上司から脅され、怖くなった少年は逆に逃げてしまうのだ。目撃者だっただけなのに、なりぬきで脅されて、逃げてしまったことで結局犯人に仕立て上げれられる少年。
出所後も事あるごとに昔の事件の事を蒸し返され、小学生の息子も学校でいじめられ、今でも10年前の事件から逃れられないのだ。
そんな彼の姿を、母が犯した事件のため辛い少年時代を送った自分と重ね合わせるサムス。(夫と離婚後付き合った男性を刺してしまった自分の母・・・)
そしてサムスの過去を知り、自分の辛かった少年時代も思い出し地たテヨン・・・
誰の助けも得られなかった事がトラウマになり、テヨンとサムスの申し出を拒む男に、「弁護士のテヨンも借金だらけだ。元刑事も今は一人暮らしだ。」と余裕がなくとも助けたいという気持ちで手を差し伸べているのだから、その手を握り返さなければだめだ。」と強く彼を説得するサムス。
彼を助ける事が出来なかった事がトラウマになっている元刑事と彼の再会を演出したテヨンとサムス。そして以前二人を助けた元検事の女性弁護士も仲間に入り、冤罪撲滅チームの結成だ。
当時の捜査記録の開示を求める場で、彼の母が息子を思うも、無知故弁護士に助けを請う事も出来ず、刑事への食事の差し入れも「賄賂になると思った・・・」と今まで思い悩んでいた事を知るサムスとテヨン。
特にサムスは、離婚後同居していた男性を殺害し7年間も刑務所に入っていた母を思い出さずにはいられない。
控訴というこ言葉も知らず、刑務所で初めて他人が作った食事を口にしたという彼女。ヘルスセンターでの住み込みの仕事も「刑務所出の私にはここでも十分」という彼女は、夫と離婚後付き合った男性から金をせびられ、お金を準備できなければ暴力を振るわれていたのだ。男がサムスにまでナイフを向けようとした事に恐怖を感じたサムスの母は、息子を守るべく男を滅多刺しにしたのだった。それを知らず、自分がドアを開けることが出来たなら母を止める事が出来たと長い間思い悩んでいたサムス。
二人の母の無知とそんな中でも無償の愛を息子に向ける二人の気持ちに涙を流しながら記事をアップし、世間に事件の内容を知ってもらう事によって冤罪の裁判の流れを掴もうとするサムスとテヨン・・・・
二人の活躍を応援しながらがも、サラリーマン記者として会社に貢献する記事を書くしかないサムスの後輩のユン記者。そんな彼女が出席した表彰式に事件の犯人がいる事に気づく元刑事たち・・・