「お母さんのがんは快癒を望めないもので、これからは緩和治療が中心となります。(えっ?後どの位か?)残された時間は半年位だろうと思います」という話を、母の主治医から聞かされた時、「これからどうしようかな・・・」と思うと同時に、白いマスクをしたままの姿で話をする先生の姿を見ながら「こういう話をするときもマスクをしたままなんだな・・・」と感じたことは今でも忘れられない。
私に話しをした後、改めて母を呼び出し、「治癒は難しい」ということだけを話した際にも先生の口元はマスクで隠されたままだった。
「残念ですが、手術も出来ないので、完全に治るということはないんです。
治療は痛みを感じないようにすることを中心にやっていきたいと思います。苦しかったりしたらすぐに言ってくださいね。今はいろいろ薬があるので、すぐに変える事が出来ますから・・・・」
と、母に話す先生の姿を見ながら、やっぱり、この時だけはマスクを外して母に話して欲しいと思ったものだった。
あの時は「目は口ほどに物を言う」という言葉を思い出す余裕がなかったのだ。
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この時の事は以前にも「マスク・・・・」というタイトルでこのブログにアップしていた事に気づく・・・同じような話をまた・・・と思うが、忘れられないことだから仕方ない・・・
この時は「風邪や花粉症でも…ビジネスシーンでの「マスク」着用は、マナー違反にあたるのか」という22019年2月のネット記事に触発されて書いたものなのだが、その1年後に、誰もが四六時中マスクを使う世の中になるなんて・・・
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「新型コロナウイルスを巡る身の回りの状況」というタイトルをつけてアップするのも今日で50回目だ。
書き始めた当初はこんなに書き続けることになるなんて思ってもいなかったのだが、とうとう50まで来てしまった。
ただ、数字を〇で囲う環境依存文字も㊿で終了のようなので、このタイトルでアップすることはひとまず終了。
もちろんこれで終わりではなく、コロナとの毎日はまだまだ続く。そしてコロナの事もタイトルに捕らわれることなく、書き続けることになるだろう。