コロナ関連の10万円給付なんだが…
オンライン申請を中止し、
「紙」と「郵送」でのみ対応することにした自治体がある。
正確性・迅速性を考慮すれば、非常に賢明な判断だと思う。
それだけ、政府系のソフトウェアは使い物にならない!
実際に給付申請が始まる前から、オンライン給付は避けた方が良いと
指摘する記事がネットに出回っていた。
とにかく、マイナンバーカードを読み取る段階からして面倒の極み!
しかも、暗証番号が複数あり、どれがどれやら…
私も、早々にオンライン申請には見切りをつけ
申請書が郵送されるのを待って、「紙」対応した。
その単純な申請書でさえも、致命的に厄介な「チェック蘭」なるものがあって
例の「10万円いらない」である。
これって、何かの陰謀かね?
さて、何故こんなにダメなのか?明快に解き明かしてくれる記事がありますた。
windows95の開発にも関わった人の話。
官僚の天下り、下請けに丸投げ、人事制度といった制度による
日本特有の合わせ技らすぃ…
市販の1980円ソフトでできる仕事について
数千万円の予算をつけてソフトウェア開発の公社を作ってる
とかいう話もあったような気がする。
コスト1万倍death!
個人のベンチャー企業が、世界に通用するスパコンを
低コストで作ってしまい、国策捜査?で逮捕・有罪にされた事件もあった。
これは、ハードウェア開発ですが…開発方法は、ソフトウェアでしょうねぇ。
別に大企業でなくたって、良いということを証明してしまったのです。
個人>企業>国家
この不等式が証明され、周知されたら…困る人多数w
さて、このソフトウェア系の効率悪さ、
どうにかしないと「日本沈没」かも…sigh
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2020.06.03 by 中島聡『週刊 Life is beautiful』
世界的エンジニアが提言、政府系ソフトウェアのミスをなくす方法
先週、「雇用助成金のオンライン申請を停止 開始初日にトラブル」という報道がありました。
厚生労働省は20日から運用を始めた「雇用調整助成金」のオンライン申請で
システムトラブルが発生し、受け付けを停止したと発表した。
再開のめどは立っていない。(中略)
厚労省が調べたところ、同じタイミングで申請した人に同じIDが割り振られ、
先に登録した人の氏名、携帯電話番号、メールアドレスなどが見られるようになっていた。
パスワードや給与情報も見られるようになっていた可能性があるという。
「同じタイミングで申請した人に同じIDが割り振られ」という部分がとても重要で、
まともな人がソフトウェアの開発に関わっていたら、決して生じないようなミスです。
…
この手のバグは、単に「担当者のミス」で生じるものではありません。
大学でコンピュータ・サイエンスを勉強した人であれば、
こんな初歩的なミスは決してしないし、
この手のバグが紛れ込まないための様々な仕組み
(コード・レビュー、アーキテクチャ・レビューなど)が存在するはずです。
つまり、よほどの「構造的な問題」がない限りは、こんなバグが見逃されるはずがないのです。
…
こんなバグが生じる背景には、
・政府から受注したITゼネコンには自らソフトウェアを書く人・書ける人がおらず、
仕様書を書いて下請けに丸投げするだけ
・その下請けは、大学でちゃんとソフトウェアの勉強をしていない文系の派遣社員を
低賃金で雇い、劣悪な労働環境でコードを書かせている
・書かれたコードをレビューをする習慣やシステムが存在しない
・クライアントの打ち合わせ、仕様書の作成、見積書の作成などには
膨大な時間を書けるわりに、コードのクオリティを上げることには時間をかけない
・ITゼネコンには役所からの天下りが、下請けのソフトウェア会社には
ITゼネコンの天下りが役員・顧問・相談役として働いており、
ほとんど仕事をせずに「口利き」だけをして高給をもらっている。
などの、日本特有の事情があると考えて間違い無いと思います。
政府→ITゼネコン→下請け企業→派遣会社→派遣社員という多層構造ゆえに、
実際にソフトウェアを作る人は薄給で働かされる上に、当事者意識には乏しく、
学校を卒業してから短期間の研修で覚えた上っ面のプログラミング・スキルだけで
ソフトウェアを作らざるを得ないから、こんな質のものが世の中に出てしまうのです。
…
その背景には、「正社員を簡単に解雇してはいけない」という雇用規制があり、
それ故に出来た人事制度が、(上流の企業が)せっかく雇った理系の大学卒の人たちを
ソフトウェア・エンジニアのような専門職の人として養成することを許さなくなっているのです。
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