わくわく活動日記

山本ゆきこ~子どもこそ未来

終戦記念日に思うーNHK「15歳の志願兵」を観て

2010-08-16 23:21:44 | 平和・人権
 8月は、メディアによる原爆や戦争についての特集番組がたくさんあります。
 その中でも、15日夜9時からNHKで放映された「15歳の志願兵」はなかなか見ごたえのあるドラマでした。

 太平洋戦争の戦局が悪化する1943年、名古屋市の旧制愛知一中であった実話をもとにドラマ化された。
 海軍は航空兵不足の解消のため、全国の中学校に甲種飛行予科練習生の志願者数を強制的に割り当てた。志願者の少なさに軍部は、校長を通じて「時局講演会」を開き生徒への指導強化を命じる。「愛国心」「非国民」についてのセンセーショナルなアジテーションを受けた3~5年生700人が雪崩を打つように志願を表明する「総決起事件」が起きた。大政翼賛会的な風潮の中で、個人の思いは完全に封殺されてしまっていた。

 戦後、生き残った主人公が戦死した親友宅を訪れ、その母に
「僕たちは、学校で死ねと教わった。学問のなかったのはこの国です。」と言い切る。

 将来ある若者たちが、その尊い命を散らさざるを得なかった。
 ささやかな幸せを願う庶民の願いが、無情にも引き裂かれてしまった。
 国と文化を奪われ、民族の誇りを深く傷つけられた多くの人がいる。
 戦争を経験した人は誰もが「二度とあのような悲惨な戦争はご免だ」と思う。
 しかし、願うだけでは戦争への流れを押しとどめる事はできない。
 次の世代へ伝えることを怠らず、平和を構築するために行動しなくてはならない。