ゆいツールブログ:NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)

人と人、人と自然、人と環境などを「結う(ゆう)」ということに関して、団体の活動やスタッフの思いなどを紹介していきます!

東アジア地球市民村に参加しました! in JAPAN

2017年06月06日 | ⇒2017年度(日本)
5月27日(土)〜29日(月)に神奈川県の藤野で開催された東アジア地球市民村2017in藤野に参加してきました!
このイベントは、「東アジアで醸成する地球市民意識」と題して、日本や中国で環境教育、農業などを通じた活動や国際交流を行なっている団体、個人が集まるものです。
 
近しい生活様式と自然観を持つ東アジアの人々が集まる場として、2014年から3年連続で上海で実施してきて、初の日本開催だということです。
講演、ワークショップ、展示、マルシェ、ステージ、環境学習プログラムなどを3日間で行い、各参加者が自然から享受し蓄えてきた英知、文化、伝統そして、環境と密接に関わる暮らしやその生活技術を共有し、地球市民意識を醸成します。
 
ゆいツールは、活動の場がインドネシアなので東アジアではないのですが、日本人が活動していることと、環境教育や国際交流を行っている人々が国内外から集まるいい機会なので、ネットワーキングにも繋がると考え、参加を決めました。 
(撮影:Suhee Kang)
 
1日目は、オープニングと、開催地の藤野の紹介(藤野はトランジションタウン※として有名です!)、オリエンテーション、その後様々な団体の10分プレゼンテーションが行われましたが、私は28日からの参加だったため、1日目は参加することができませんでした。
 
※トランジションとは
トランジションとは「移行」を意味します。市民の創意と工夫、および地域の資源を最大限に活用しながら脱石油型社会へ移行していくための草の根運動です。(NPO法人トランジション・ジャパンのHPより)
 
28日は、午前、午後とも様々な分科会が行われました。
私が午前中まず参加したのは、「The world will be as one~アズワン鈴鹿コミュニティの試み」でした。
三重県の鈴鹿市にあるアズワンコミュニティは、規則に縛られない自由なコミュニティとして、世界でもあまり類を見ないようなユニークな試みを行っています。
まるで家族のようなコミュニティ。しかし、最初からそんなコミュニティを実現できたわけではなく、研究所を作って、人間が幸せに暮らすにはどうすればいいのかを研究して、実践する、そしてスクールでみんなで勉強するということを繰り返して、今のようなところまで来たそうです。
 
参加していた日中韓の参加者からは、たくさんの質問が出ました。
ゆいツールの活動場所であるロンボク島は、日本の都会などよりはずっとコミュニティの結びつきが強いところですが、それゆえの活動の難しさや悩みもあります。以前、ひとりで勝ち抜きたいインドネシア人についてブログで紹介したことがあると思います。
 
人間関係がうまくいってこそ、その先の活動ができていくのだと思います。
私はアズワンには行ったことがありませんが、韓国のこういったコミュニティを訪れたことがあります。
いずれアズワンにも行って、自分たちの活動にも活かせるように学んでいければと思いました。
 
次の時間は、「周易と東アジア生命平和」という分科会で、韓国人で周易を研究している先生が、周易の説明や自分の考え方などを話してくれました。
易は、占いというよりは統計学のようなものだということです。
8つの宇宙の流れと8つの人の生き方を掛け合わせて、64のパターンがあります。
この分科会に出ている人全員で、今回の地球市民村は成功しますか、どうですか、という問いを立てて、易を見ました。
答えは、「ひとりで抱え込むのではなく、みんなで分かち合うことが重要」というもので、地球市民村の性格をそのまま表しているようなものでした。
 
昼食を挟み、午後も13もの分科会が行われました。
私は「映画『自然農』上映会+自然物マンダラ(WS)」という分科会に参加しました。
自然農の考え方や哲学を紹介するドキュメンタリー映画の上映、感想の分かち合い、それから外に出て、花や葉っぱを使って、みんなでマンダラを作るワークショップを行いました。
映画には特に日本人、韓国人の自然農の実践者がたくさん出てきて、親近感を覚えました。
この映画は、上映会形式で、韓国で70回以上、日本でも15回くらい上映されているそうです。
 
映画も素晴らしいものでしたが、午後は時間がたくさんあったので、ゆっくり感想を話したり、外の自然の中で過ごす時間が持てて、とても気持ちがよかったです。
環境教育を学んでいるという日本の大学生とも話すことができました。 
(撮影:Suhee Kang)
 
夜は、ホールで食事をし、コンサートを楽しんだり、交流を行ったりしました。
日中韓英字幕入りの映画「純愛」の上映会も行われました。
参加者は、顔だけではどこの国だかまるでわかりません。言葉も、二カ国語を話せる人が多く、誰かが通訳できるので、必要があれば誰かが通訳するという感じで進んでいきます。
そういう意味では、やはり東アジアの親近感、連帯感というものはあるなと思いました。
 
最終日の3日目は、オープンスペーステクノロジーという方法で、参加者のみんなが話したいことを提案して、そこに興味のある人が自由に行って話すというやり方で話し合いをしました。
 
共通の関心である自然や環境のことから、企業との恊働、政治、幸せに暮らすにはどうすればよいかなど、国は違っても、人の願うことはそんなに変わらないのだと感じる時間でした。
 
午後も、それぞれの関心に沿って、話し合いの時間があり、最後は感想と、全員が輪になって音楽と共に地球市民村を締めくくりました。 
(撮影:Suhee Kang)
 
今回参加して感じたことは、国は関係なく、同じ関心や願いを持っている仲間がこんなにもいるのだということでした。
私たちのように東南アジアで活動をしている人はほとんどいなかったのですが、参加者は海外の問題も自分たちの問題と考え、かつ、足元の自分たちの暮らしをとても大切に思っていました。
環境問題、環境教育、というと堅苦しく感じますが、つまりはどう気持ちのよい暮らしをするか、ということなのだと思います。
 
インドネシアで活動をしていく時も、現地の人たちが気持ちのよい暮らしというのがどういうものなのか、インドネシア人と一緒に考えることを忘れないようにしたいです。
(吉)

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