「神は吾々に、生きんとする要求、愛の要求、そして智の要求を与えているのです。」
ということは人間が「理念」であるということなのです。
始めからそのような“神性”‟仏性”自体を
本体としているのです。
(心の科学 谷口雅春)
【たった一つの願いどころじゃありません。私には何もかも要るのです。」とその男はいうのだった。「新しい職業、新しい洋服、それから健康、そしてお金。それに私は自信が必要なのです。そしてもっと優しい落着いた気持ちが必要なのです。誰とだって今は焦々(いらいら)して争いたくなるのです。私は家内や子供が不幸でいるのを見る時、自分ながら自分が軽蔑されるのです。然し私はどうすることも出来ない。私は不幸なんです。失敗に次ぐ失敗。屈辱のほか何ものもないのです。」
「あなたが今必要だとおっしゃったものはひっくるめて三つです。」とマン女子は云った。「それは誰でもが必要なものです。吾々は自分の生涯に必要な色々のものを幾千となく数えあげることができます。しかし吾々はそれをつきつめて行きますならば、それは三つの根本的要求からでているものだということがわかるのです。その三つというのは、豊かなる生活を送るということ、家族や仲間達と仲のよい気持のよい生活をおくりたいということ、進歩即ち魂の成長に対する要求とです。これをもっと簡単にいうならば、神は吾々に、生きんとする要求、愛の要求、そして智の要求を与えているのです。」】