ほぼ週二 横浜の山の中通信

人と異なる視点から見る

中国の原潜が黄海で事故?

2023年10月12日 | 国際・政治(中国)

中国の内情をリークする記事が続いている

 

2023年09月07日 のブログ「習近平主席は裸の王様」では、今年の北戴河会議で習近平主席は長老たちから諫言されたという日本経済新聞の記事を引用しています。トップシークレットの北戴河会議の内容の一部が日本メディアにリークされたことが本当なら驚きます。しかし、この件は日本経済新聞が伝えたきりで、その後はどのメディアも伝えていない。

 

今回は、今のところ英紙「デイリー・メール」と追随した「英タイムズ紙」が伝えている中国の内部情報です。元は「リークされた英諜報機関の報告書」のようですが、イギリスの諜報機関は中国の協力者から情報を得たと思われます。

 

最近、トップシークレットと言ってもおかしくない情報が2件も外に出てきたのは、習近平体制に不満を持つ人たちがリークしたのかもしれません。

 

英紙による中国原潜事故のスクープ?

 

英紙「デイリー・メール」は、2023年8月21日に黄海で、中国の原子力潜水艦が酸素欠乏のため55人の乗組員が死亡したという記事を伝えています。事故の原因は、中国が英米船用に仕掛けていたトラップ(罠)に中国の原潜が引っ掛かって、酸素供給装置が損傷したこと。乗組員は全員が死亡しましたが、原潜は数時間後に浮上したと書いています。乗組員全員が死亡したのに、なぜ原潜が浮上したのか、説明はありません。

 

不幸中の幸いは、原潜が沈没しなかったこと。原潜が海に沈んだままになると、いずれ船体が腐食して放射能が漏れる可能性がある。原潜から放射能が漏れれば、福島の処理水どころの話ではない。

 

場所は黄海と書いていますが、黄海の領海内なのか、もっと沖なのか書いていません。当然ですが、原潜の行動は秘密なので中国当局は事故を否定しているが、私はこの事故が起きた可能性は高いと思っています。

 

黄海は水深が浅い

 

この原潜は、山東省の青島に司令部を置く北海艦隊の所属と書いています。青島が面している黄海は、最大水深が152㍍、平均水深は44㍍(70㍍という資料も有る)と浅い海です。それに対し、この原潜は全長110㍍、排水量は7000トンから7200トン、最大深度は300㍍と見積もられている。そうすると、この原潜の高さは少なくとも十数㍍になり、平均水深44㍍の海を潜水して航行するのは難しいはず。

 

青島周辺には、原潜が潜航しやすい水深のある水路があり、原潜はその水路を行き来していると推測します。そして、そういう水路に外国の潜水艦が侵入しないように「トラップ」が仕掛けてあったのでしょう。

 

トラップとは何?

 

ところで、この中国原潜が引っかかった、中国が「英米船用に仕掛けていた」「トラップ」とはどのような物なのかな? 

 

「鎖と碇の障害物」とか、「海底に仕掛けてあった(英タイムズ紙)」と書いています。

 

私は潜水艦の専門では無いので「トラップ」が何かわかりません。またネットを検索しても何もヒットしませんでした。

 

事故はうやむやに

 

中国は今後も何も発表せず、この事故はウヤムヤになるでしょう。沈没していれば、いずれ引き上げることになるので、上空から観察していれば見つかるかもしれません。しかし、浮上したと英紙は書いているので、このままになるでしょう。

 

なお、「デイリー・メール」の記事より約1か月前に、原潜事故が台湾海峡で起きたとする情報が出ています。「英米船用に仕掛けていた」トラップなら、中国原潜基地のある青島付近より、アメリカの原潜が潜航する可能性のある台湾海峡の方がありえると思われますが・・・? 青島沖なのか、台湾海峡なのか、さあどっち?

 

2023年10月12日

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿