北朝鮮軍人のバッジ好き
お立ち台に立つ金正恩の背後に、軍人とは思えない軍人が数人並んでいる。その制服は金ぴかバッジで埋め尽くされている。正確には勲章なのだろうけど、バッジにしか見えない。小学生じゃあるまいし。
ロシアのプーチンの後ろに並ぶ軍人は、それほど多くの勲章を付けていないので、金正恩の後ろの金ぴかバッジ軍人は異様に目立つ。下に書くように、北朝鮮のこれらの軍人の世代は戦争をしたことが無いので、バッジでしか権威を表せないのだろう。
北朝鮮軍は実戦経験が乏しい
北朝鮮軍は、1953年に停戦した朝鮮戦争以来、(韓国に手を出したことはあるけど)69年間戦争をしていない。朝鮮戦争に参加した軍人はとっくに引退しているので、金正恩の背後の軍人のバッジは戦争で殊勲を上げたからではない。
北朝鮮の金王朝のトップはもちろん金正恩だろうけど、これらバッジを付けた軍人?は金正恩のすぐ下の階級にいて、金王朝から多大なる恩恵を得ることで、金王朝を支えている。そして北朝鮮国民を下敷きにして、悪意に満ちた金王朝体制の維持に汲々としていると思うと、悲しくなる。
それに、日本においてこの金王朝を支える活動をしている人にも悲しくなる。
中国軍は実戦経験乏しい
北朝鮮軍と同じく、中国軍(中国共産党軍)も戦争の経験がほとんどない。
中国軍の本格的な戦争は、義勇兵という名目で参戦した69年前の朝鮮戦争以来無い。
朝鮮戦争以前には、中国軍(中国共産党軍)は蒋介石の国民党軍と戦って、蒋介石と国民党軍を台湾に放逐しただけ。日中戦争で日本軍と戦ったのはほとんどが国民党軍といわれている。
もっとも、中国軍は局地的な戦争をしている。
一つ目は、インドとの境界争いの戦争。
1962年10月に中国軍が中印国境で軍事行動を開始、インドも応戦し戦争状態に入った。インド軍は全戦線で中国軍に圧倒されたので、アメリカに支援を要請した。11月下旬に中国は一方的に休戦を宣言し、兵を引き上げた。
二つ目は、ベトナムと中国の間で起きた戦争。
1975年に終了したベトナム戦争後の1979年2月17日から同年3月16日の1か月間に中国がベトナムに侵攻した戦争。
中国軍は30万(60万とも?)の兵力でベトナムに侵攻した。しかし、ベトナム戦争の経験を持ったはるかに少ないベトナム軍によって中国軍は多大の損害を被り撤退したが、双方が勝利宣言を行った。両軍で数万の死傷者が出たといわれている。
この後の1984年には、中越国境紛争が起き、中国はベトナム軍の築いた陣地を奪い返した。
訓練を見せたくない中国空母
この二つの戦争は激戦もあったが2カ月や1カ月の短期間で終わっている。したがって、共産党軍である中国軍は、本格的な実戦経験が乏しい。特に海軍や空軍は実戦経験が無い。
先月5月2日~22日に、中国の空母「遼寧」は沖縄南方海上で訓練し、日本の防衛省はその時の写真を公開している。この写真の公開について中国は文句を言ってきている。
だいたい、今頃に空母「遼寧」の訓練を実施するのは、ウクライナ戦争でロシアの兵器が役立たなかったり、兵隊の練度が悪かったりするのを見て、「うちの遼寧もヤバイ!」と思ったからでは?と推測している。それで急に訓練を始めたけど、中国は練度の低い訓練を日本や世界に公開したくなかったので、写真を公開した日本に文句を言ったのだろう。
2022年6月5日
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