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500億円をかけて改築した東京駅の祟り JR東日本は気が緩んでいないか?

2015年08月30日 | 鉄道・リニア新幹線・航空機

2015.02.06に次のような内容を書きました。

JR東日本は東京駅の改修工事を約500億円で行いました。この約500億円は東京駅上空の空中権を売却した金なので東京駅の改修に充てても良い金ですが、私は安全柵を設置するとか、もっと有効な使い道があるのでは?と、また「JR東日本もJR東海も気が緩んでいないか気になります」とも書きました。

 

さて、最近JR東日本の事故が続いています。

 

  • 4月12日、山手線神田~秋葉原間で支柱が倒れて線路を塞ぐ

早朝に架線を支える支柱が倒れているのが見つかり、長時間にわたって山手線と京浜東北線が運転を見合わせた。

既に4月10日には支柱の傾きを確認しており、週明け13日に補修工事を行う予定だった。

倒壊の原因は支柱の基礎部分の強度不足。

 

  • 8月4日、京浜東北線の横浜~桜木町間で架線切断トラブル

京浜東北線、東海道線や湘南新宿ラインなどが長時間にわたって運転を見合わせた。駅間に停車した電車の中は空調が切れたままの蒸し暑い状態で乗客が長時間閉じ込められた。本来停止してはいけないエアセクション*内に停車したので、発車時に過大な電流が流れてショートし、火花によって架線が切れたのが原因。

(注*)エアセクション

異なる変電設備から送られてくる電力を架線上で切り替える設備。この部分には架線が2本張られていて、電車が停止した状態で2本の架線をパンタグラフが跨ぐと、発車時に過大電流が流れて架線が破損する可能性がある。当然運転士は知っているはずなのに、報道では「知らなかった」と言っているとか?

 

  • 電気ケーブル火災

8月18日夜、国立~立川駅間の高架下の送電ケーブルが燃えた

青梅線など4路線が終電まで運転を見合わせた。事件性は無いと警察は見ている。

 

8月22日午後3時40分頃、中野~三鷹駅間の線路沿いの通信ケーブルが燃えた

火災を見つけた快速電車の車掌が消火器を使うなどして約20分後消火した。中央線(快速)などが約1時間余運転を見合わせた

 

8月27日昼頃、山手線目黒-恵比寿間で、線路脇を通る高圧ケーブルと通信ケーブルが燃えた。山手線・埼京線・湘南新宿ラインで運転見合わせた。

 

このように、東京近郊では4月から電車が止まる事故が5件続いています。東京駅の改修工事に約500億円つぎ込むような無駄なことをすると、どうしてもトップに気の緩みが出て来ます。このようなトップの気の緩みが現場にも波及していると思います。

 

またこれらの事故で、乗客が長時間電車内に閉じ込められたのは問題です。昔から、乗客が電車内に長時間缶詰めにされる事故があったのに、その対応に改善が見られないのは、電車に缶詰めにされている乗客のことを考えていないとしか思えません。缶詰にされた乗客のことを考える部署や要員もいないし、事故対応マニュアルにも乗客にどう対応するのか、書いていないのでは? 東京は乗客がおとなしいと乗客を軽視しているのでしょうが、いつまでも同じような対応が続くなら、上尾暴動のようなことが起きるかもしれませんよ。

 

(8月27日のケーブル火災に関して一言)

テレビで鉄道専門家が「同時に2か所で火が出るのは人為的でないとありえない」と言っていました。確かに線路脇は1.5車線くらいの人があまり通らない道路であり、金網のフェンスで仕切られているだけです。おまけに、ケーブル(電力ケーブルが2本、通信ケーブルが1本)は、燃えた部分以外は白い硬そうなチューブに入っているのに、ケーブルの燃えた部分(約20㍍隔てた2か所)の前後2㍍はフレキシブルな黒いチューブで覆われているので、この部分は何か特別な作業をしており、防備は弱そうです。

 

例えば、ガソリン・灯油をかけて火を付ければ燃える可能性はある。それまでしなくても、通信ケーブルの下にフェンスの隙間があるので、手を入れて煙草の火を押し付けたり、ライターで下から炙ることは出来そうです。それに、まさかの燃えるチューブのようです。電気ケーブルを覆っているチューブは当然燃えにくい素材を使っていると思っていたら、JR東日本はケーブル火災対策でチューブの上から耐火シートを巻くとニュースは伝えていました。従来の防火対策が甘すぎやしませんか? こんな対策は1億円もあれば、ず~と前に出来ていたはずなのに。

また放火では無くても、金属製の鋭利な物で電力ケーブルを強く突けばショートして火が出るかもしれない。

 

JR東日本では8月になってから都内でボヤ騒ぎが他にも3件あるとTVや新聞で伝えています。しかし、22日と27日のケーブル火災が人為的という意見には疑問があります。 27日は晴れた木曜日で発生時間が昼であり、狭い道路を挟んで民家やビルが立ち並んでいる場所ですよ。いくら人通りが少ないと言っても恵比寿と目黒の間ですよ。それに、22日の中央線のケーブル火災も晴れて暑かった土曜日の午後3時40分ですよ。こんな犯行が目撃される可能性が高い真昼間に火を付けに来るヤツがいるのでしょうか?

電気系統の不具合が考えられないからと言って、人為的と片づけないで、もっとまじめに不具合の可能性を調べるべきです。

 

(おまけ)

そういえば、2014年末に大混乱した「東京駅開業100周年記念Suica」の予約販売の申し込みが300万枚を超えたという話がありました。既に配布が始まっているはずですが、実際に金を払って記念Suicaを購入している人は何割くらいいるんでしょう?

 

2015.08.30


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