「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「消えゆく赤とんぼ」

2022年10月11日 | 季節の移ろい・出来事

             
                  公園のネットに羽を休めるアキアカネ

賑やかな笑い声に混じって、クラブでボールを打つカチンとい小気味よい音も怖れず、小さな団地の小さな公園のボールよけネットに、通称赤とんぼと呼ばれるアキアカネが、悠々と羽根を休めているのが目に止まった。

そっか~、この公園を我が領地とばかりに集団で飛び交っていたのに。いつしかその集団も小さくなり、元気のいいトンボが子孫を残す活動をして疲れた身体をネットにゆだねているのだろうか。それとも、残り少ない秋を惜しむかのように余生を楽しんでいるいるのだろうか。悠々跳ねを休めるトンボの様子は、現役を卒業したOBが集まってグラウンドゴルフを楽しむ姿と重なって、なんとはなしに愛おしく思う。

お盆から秋にかけて公園や運動場などに群れを成して出現するのは、ウスバキトンボと言って♫夕焼けこやけの赤とんぼ~♪と歌われるあの赤とんぼではないらしい。体の色が黄色であるにもかかわらず、体型や飛び方が赤トンボとよく似ていることから、間違えられることが多いという。ウスバキトンボは、東南アジアの熱帯地方から飛来してくるトンボで、アキアカネは幼虫時は高い山のなかで過ごし、成長と同時に里に下りてくるそうな。しかも赤とんぼと呼ばれるように身体が紅くなるのはオスだけだということらしい。

トンボの生態などここで解説するつもりはないが、トンボがゆっくり羽を休めると言えば、水辺の草の葉っぱがお似合いなのに、騒がしい公園のネットに羽根を休めているトンボには、それなりの事情があったのであろう。とやかく詮索などせず、与えられた短い命を全うしようと努力する彼を静かに見守ってやるのがいいよね~。ヒマ人だね~と呆れられるかもしれないが。

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