「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「第4走者」

2019年05月19日 | 家族・孫話

             

孫三男坊悠雅君の運動会が1週間後に迫った。
4年生になった今年もクラスの予選を突破して、3年生の時に続いて選手リレーを走るという。
短距離は見るも無残だったジジとしては、選手として選ばれ、運動会のフィナーレを飾る選手リレーは、手の届かない憧れの世界であった。

悠雅君も、スポーツでは引けを取らない自信の持ち主だから、さぞや鼻高々なのだろうと思い込んでいた。
それが大間違いであったのは昨年、初めて選手に選ばれた運動会のことである。
選手リレーは3年生以上が出場する。初めて体験する選手リレーに胸躍らせていた。しかしそれは、選ばれた当座だけのこと。
スタートラインに立つのは3年生、しかも第1走者であることが決まってからというもの、気持ちの持ちようがガラッと変わった。

「1番になれなかったらどうしよう、みんなに迷惑をかける」という心配が日に日に大きくなって、楽しみだったはずの運動会が苦痛に変わって行った。運動会の練習が始まる午後になると、頭が痛くなって早めのお迎えを頼まれるほどの重症であった。
心痛穏やかではなかったのだろう。選ばれたら選ばれた者の悩みと責任を一人で背負ってしまった。

「心配せんでもいいよ、悠雅君が1番でなかったから負けたなんて誰も言わないよ」「精一杯、一生懸命走ったらそれでええんよ」などというジジやババの言葉はあまり説得力はなかった。それでもなんとか当日を迎え、個人種目ではぶっちぎりのダントツで少しは気分もほぐれたのか、結局選手リレー第1走者のプレッシャーなど吹き飛ばし、1着でバトンを渡した。

そんな苦い経験をもってはいるものの、今年は4年生で第4走者である。運動会が待ち遠しくて仕方がない。
放課後教室に迎えに行って「ダッシュ1本やるか」と声をかけたら、ランドセルを車に投げ込み、靴の紐を締めなおしてグラウンド1周猛ダッシュをして見せる。1年前とは雲泥の差。あのスポーツ万能の男でさえ、第1走者のプレッシャーは相当なものであったようだ。

全国都道府県対抗駅伝のように、順不同で、5年生あたりを第1走者、次に3年生・4年生最後が6年生、といった工夫があってもいいのかな。いずれにしても、今年は余裕をもって選手リレーに臨める悠雅君。どんなパフォーマンスを見せてくれるのだろう。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

横幅を広げる

一行の文字数を増やしたい