「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「立志式」

2017年02月22日 | つれづれ噺

                          

数え年15歳を迎える中学2年生が、地域の人たちからお祝いされる「立志式」があちこちで行われている。
孫三兄弟の2番目「カー君」もすでに中学2年生。地域の青少年健全育成団体が行う立志式に参列した。
平安の昔から存在し、形や様子を変えながら今も脈々と息づいている儀式の一つである。

今さら言うまでもなく、その昔は「元服」と呼ばれ、12歳から17歳くらいまで幅広い年齢を対象に、その家の家格や身分に応じて、さまざまに行われていたらしい。
「元」は首とか頭(かしら)と言う意味を持ち、「服」は着用を表すので、「頭に冠をつける」という意味合いから。加冠とも初冠(ういこうぶり)とも言われるのだそうな。

要するに、頭に冠を戴き、衣服を改めることによって、いわゆる成人と見なし、大人の仲間入りをする資格を与えられる。
それは、家督を継ぐ権利も義務も生じるという、責任重大な側面も持っている。

それに引き換え、今の数え年15歳の中学2年生に、それほどに重大な責務を負わせるのは、なんだか酷だな~と思えて仕方がない。
それほどの指導も教育もなされていない彼らは、まだまだ「コドモ」という粋を出ていないように見える。
それは、自分の満14歳の時を思い返しても全く同じで、自分の身を立てる夢や希望を確立していたか?と問われればノーである。

そうは言いながら、立志式に臨んでひとり一人の思いを発表させると、現代の若者らしく、それぞれに高き理想に燃えた夢を語ってくれる。
たとえそれが「頭でっかち」の、足が地に着いていない夢ではあっても、多種多様な職業のオンパレードが展開されている。
そんな中に一人だけ、「自分はまだ夢ややりたいことが決まっていない。今から色んなことを学んで目標を見つけたい」と正直な気持ちを吐露した子もいた。頼もしい。拍手を贈りたかった。

ちなみにカー君は「僕の将来の夢はカーレーサーです。そのための勉強を始めたい」であった。
実現可能かどうか別として、今の年齢で夢をみたり、あこがれたりすることは、極めて健康的なことなのであろう。
この子らが成長した暁にはどんな姿を見せてくれるのだろう。

立志式というような会場に出向いて、主役の生の声に耳を傾けるって楽しいな~ などと一人悦に入っている。

 

コメント (2)
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