午前8時50分 猛烈な風に舞う粉雪 9時45分 大吹雪に一面銀世界に
西日本も荒れるという予報はあった。
まさに予報通り。時折家が揺れるほどの突風。
向かいの山の木や竹が折れるのではないかと思うほど、真横に流れる。
視界を遮る粉雪が斜めに走る。
あれよあれよという間に、あたり一面銀世界。
夜中に降る雪が積もることはたまにある。が、昼間の雪で、見ている間に10センチも積るのは珍しい。しかも、木も草も地面も屋根も電線も、あっという間の雪化粧。
これは一種の、自然が織りなす芸術作品のようでもある。
降り始めから1時間あまりで、二階のベランダ手すりに見事に積もった。下に見える植木の頭はすっぽり綿帽子。
遠い北国で、この雪に悩まされ春の訪れを待たれるブログ友には、お叱りを受けるかもしれないが、滅多に雪との出会いがないここらでは、つい甘い考えが頭をよぎる。
ところが、昼を回って大時化が止んだ。とたんに春爛漫を思わせる太陽。
今度は二階の高い屋根から雪の塊が滑り落ちる。
ドド~ン・ドン・ドッスン 地響きのような音でテラスの屋根を直撃する。それこそ今泣いたカラスがもう笑っているような、チグハグな一日。
春の訪れは目の前だ、と思いながらもこのような厳しい試練が一度や二度はやってくる。
人間の生きる厳しさを、自然の移ろいにたとえるのか。自然の厳しさを、人間の試練にになぞらえるのか・・・。
おいしい話には、何の条件もなしでありつけることはなさそうだ。
試練を乗り越えて春を待つか