蒸気鉄道日記

5インチゲージ・ライブスチーム活動の日々を書き連ねます。

いすみ鉄道

2010年03月11日 | Weblog
 千葉の第3セクター・いすみ鉄道(旧国鉄木原線)が費用自己負担の運転士を募集しているというニュースが流れたのは先週のことでしたが、本日の新聞によりますと数人の募集に20人が応募してきたそうです。
 一般から費用自己負担で養成運転士を募集するというのは聞いたことがありません。正社員ではなく、契約社員ということになるようですが、風光明媚ないすみ鉄道で気動車を運転するというのは究極的な鉄道趣味ともいえます。もちろん契約社員とはいいつつ、国から免許を得ての本職ですから遊び半分の気分では務まりません。構内を往復する体験運転とは違い、本線を乗客を乗せて走るのですから責任も重大です。試験も厳しいものがあるでしょう。不合格の場合、自己負担金は返却されないそうですから、そうなると生活に厳しいことになるかもしれません。

 その自己負担が700万円というのがちょっときついですが、一方、それが可能な方からすれば「待ってました!」というところではないでしょうか。
 ちなみに賃金は週二回乗務で10万円ほどといいますから、自己負担費用からすればほんのおしるし程度ということになりますね。したがって、応募できる人はよほど金銭的、時間的に余裕のある方に限られそうです。ということで頭に浮かぶ人物像は定年退職したサラリーマンか余裕のある自営業というあたりですが、年齢の上限が50歳代ということですので、残念ながら定年後では遅いようです。応募者がはたして鉄道側が求めている人材像と一致するかどうかは分かりません。

 さて、ここまできてさらに想像をたくましくすると、「では蒸機ではそういうことはないのか」ということが頭に浮かんできます。
 現在蒸機を走らせている私鉄というと秩父鉄道と真岡鉄道、それに元祖大井川鉄道が頭に浮かびます。秩父はJRの有資格者が乗っているようですから除外して、あとの二社はどうなのでしょう。どちらも若い人材を社内で養成しているようですからあえて契約社員を募集するということもなさそうです。
 一方、英国のような保存鉄道大国では、ボランティアによる運営を行なっている保存鉄道が大半を占めています。大所の鉄道では整備(清掃)から機関士まで数年かけて養成していて、その階梯は日本の旧国鉄などと同じようです。

 今回のいすみ鉄道の例が実績・前例となって拡大していけばいずれ日本でもボランティアによる保存鉄道運営ということも夢ではなくなるかもしれません。

blogram投票ボタン ←着実な一歩から夢は大きく
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする