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ボトルネック 米澤穂信

著者の本は5冊目だが、本書を含めていずれも主人公が中高生。青春ミステリーの第一人者のようだ。本書は、SF仕立てで、自分が生まれてこなかったパラレルワールドに飛び込んだ主人公が、その世界と自分のいた元々の世界を対比しながら、自分とは何かを見つめるという話だ。あとがきによると、作者が本書のアイデアを思いついたのは学生の時で、それを何年も温めていて、流行作家になってから本にしたという。若者らしいアイデアとキャリアで培った文章力が融合しているのが最大の魅力だと感じた。(「ボトルネック」米澤穂信、新潮文庫)
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