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その犬の歩むところ ボストン・テラン

最近あまり海外の小説を読んでいないなぁと思い、確かめてみると、昨年読んだ海外の小説は10冊にも満たなかった。手元には積読の海外作品が10冊以上溜まっているのだが、最近どうしても海外の小説は後回しにしてしまう傾向がある。なかなか良い作品に出会えないのが理由のようだ。本書の内容は、GIVと名付けられた犬とそれに関わった人々の波乱に満ちたストーリー。9.11・カトリーナ台風・湾岸戦争といったアメリカ史に残る大事件に翻弄される人々と、そうした人々と深く関わりながら誇り高く生きていく主人公の犬。心温まるアメリカ讃歌という要素が強い作品だが、そのなかに運命に傷ついたり悲しんだりしながらも誠実に生きる人々が描かれていて心を打つ。(「その犬の歩むところ」 ボストン・テラン、文春文庫)

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