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パパの電話を待ちながら ジャンニ・ロダーリ

父親が出張先から寝るまえの幼い娘に電話で聞かせた話をまとめたという設定のショートショート集。幼い子どもにも分かるように難しい言葉は使わず、子どもの好きそうなお菓子とか人形とかが沢山出てくるあまり毒のない内容。また、一目で判るような教訓的な話もあれば、ブラックジョークに近い話もある。但し、総じてホンワカした話が多く、こんなホンワカした話で現代の子ども達が喜ぶんだろうかと心配になるが、子どもは子どもで耳からの情報を映像化したりして結構楽しむのかもしれないし、本当に楽しんでいるのは子どもに語っている大人の方なのかもしれない。いずれにしても、こうした本が高く評価されているということは、おとぎ話が、子どもだけのためのものでないこと、子どもに聞かせる話はあまり説明しすぎず子どもの想像力を助けることが大切ということなのだろう。(「パパの電話を待ちながら」 ジャンニ・ロダーリ、講談社文庫)

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