燃えるフィジカルアセスメント

総合診療医Dr徳田安春の最新医学情報集

総論 感染症診療の流れ

2016-08-24 | 勉強会

1.感染症診療の流れ

 感染症に限らず、急性期の患者を診察する機会の多い病院では、重症度をまず把握する必要がある。

 患者の全身状態から主観的に、なおかつ血圧、脈拍、呼吸数、体温、SpO2などのバイタルサインから客観的に評価する。

 バイタルサインの中で、呼吸数が省略されることが多いが、呼吸数は重症度の把握のために重要な指標となる。(文献: 徳田安春:Dr徳田のバイタルサイン講座:日本医事新報社:2013年)

 

 敗血症性ショックは極めて「危険な段階」であり、予後は一気に悪くなる。

 酸素投与や輸液ルートを確保しながら、問診、診察、検査を同時並行で進めていく。

 血液、喀痰、尿、膿瘍、髄液など抗菌薬開始前にめぼしい検体を急いで採取し、速やかに抗菌薬を開始する。

 起炎菌・感染病巣が不明であれば、グラム陽性球菌とグラム陰性桿菌を、もし腹腔内感染も疑わしい場合は、嫌気性菌までカバーした広域抗菌薬を選択する必要がある。

 

コラム1.病歴聴取のコツ!!

病歴のレッドフラッグを見逃すな

「突然」 「最悪」 「悪化」

<General appearance>  Eye-ball test

1.非常に病的

2.中等度に病的

3.軽度に病的

4.良好 good

 

<症状分析;OPQRST>

・O(Onset):発症様式(突然・急性・亜急性・慢性)
P(palliative/provocative):増悪・寛解因子
Q(quality/quantity):症状の性質・ひどさ
R(region/radiation):場所・放散の有無
S(associated symptom):随伴症状
T(time course):時間経過 

 

 

 

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