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燃えるフィジカルアセスメント

総合診療医徳田安春の最新医学情報集。問診、フィジカル、医療安全、EBM、臨床研究に強くなれます。

生活習慣病 肥満2 連載 その69

2013-09-30 | 本の紹介

 前回に引き続き、生活習慣病の予防法と治療法について考えるシリーズ、今回も肥満について考えていきましょう。

 前述しました、メタボリックシンドロームは次の5項目に基づいて診断されます。

 ①ウエスト(へその位置)の周囲径、男性85cm以上、女性90cm以上

 ②高いトリグリセリド(中性脂肪)値

 ③高血圧

 ④低いHDL(善玉)コレステロール値

 ⑤高い血糖値

 ウエスト周囲径の基準値以上に加え、他の二項目以上の計三項目で異常値があった患者は、メタボリックシンドロームと診断されます。

 肥満対策としては、摂取カロリーを抑え(食事療法など)、消費カロリーを増やす(運動療法など)ことが基本となります。 肥満は今、若年齢化が進んでいます。 小児期・思春期からの予防が非常に有効です。

 思春期までに予防できなかった人は、いまから次のような肥満対策を実行しましょう。

 まず、自分の体重を知ることからはじめます。 体重は一週間おきに記録をつけ、そのときのBMIも計算して記入しましょう。 理想体重はBMIが22です。 自分のBMIと理想BMIを比較します。

 減量による身体的・経済的利益を知り、減量する意義をしっかり理解して取り組むようにします。 利益としてはまず、前述した病気の改善や罹患率・死亡率を減少させます。 そうすれば治療費を下げることができ、ストレスの軽減にも役立ちます。

 以下に食事方法の改善法を上げていきます。

 ●一日三食、決まった場所でのみ食事をする

 ●間食しない

 ●高カロリー食は避ける、買わない

 ●スローフードを多く含める(ジャンクフードは高カロリー)

 ●刺激物は避ける(味覚の低下を招き、量を多くとってしまう)

 ●食前の喫煙は避ける

 ●食事に集中する(テレビは見ないなど)

 ●箸でとる量を減らし、一品一品味わってよく噛んでゆっくり食べる

 ●食事は少ない量を皿にとり、時間をおいて出す

 ●食事中に頻回に水を飲む(肥満防止の一番簡単な方法)

 以上のことに注意しながら、毎日の食事について、その時間、場所、内容、量、そのときの精神状態(急いでいたなど)、環境、食前の喫煙などを記録し、改善できるものを一つひとつ考えることが大事です。

 今回はこの辺で、食事療法や運動療法もとても大事ですが、絶対に無理をしないことです、無理をして体重を減らそうとしても後で必ずといっていいほど、反動がきます、いわゆるリバウンドというやつです。 無理をせずに一週間で0,5kg~1kgでいいのですから。

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