みなさん、こんにちは。
徳：さて、バイアスの具体的なケースもお話ししましたし、最後に最も重要なポイントを述べますね。
春：はい！
徳：バイアスに陥ることの怖さは、「ほかの重要な病気」の可能性を考えるべき推論を「止めてしまう」ことです。
これを早期閉鎖（premature closure）といいます。
早期閉鎖の結果、誤った推論結果に向かうことが診断エラーの共通の経路（common pathway）ということになりますね。
春：確かに、２つ目のケースでは大動脈解離を見逃していますし、恐ろしいです……。
徳：しかし、人間であるかぎりバイアスから逃れることはできません。
ですので、正しい診断ができるよう、推論を途中で停止して早期閉鎖してしまうことを防ぐことが重要です。
春：そうならないためにも、様々な経験を積んで、バイアスのことを知っておくことが必要なんですよね。
徳：そして、バイアスを最小限に抑え込むためにはヒューリスティックの適切な選択が重要です。
安：トリアージナースには、トリアージの際に選択すべきヒューリスティックが必要ですね。
写真 沖縄の屋外カフェ
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