今日、ロサンゼルスからの便にて成田に到着。新型インフル検疫を通って、成田にスタックすることもなく東京にたどり着くことができた。
アメリカ国内でマスクをしている人が見当たらない傾向は、やはりモンタナだけのものではなかった。LAでも同じで、空港内でも街の中でもマスク姿の人なんて見当たらなかった。そして、LAから成田までの機内も同様。たまにアジア系の人でマスクをしている人もいたがかなり稀で、ほとんど誰もマスクはしていない。かえってマスクをすると、怪しまれるのではないかという感じ。
だが、飛行機が成田に着陸するやいなや、マスクをする乗客たちが突然でてきた(たぶん日本人だろうなあ)。そして、機内でいきなりマスクが配布された。それまで誰もしていないのに、日本につくやいなやマスク状態、という妙な展開。
配布されたマスク。
機内で質問票のようなもの(以下写真)を配布されたが、検疫官用の部分は日本語だが、客用はなぜか英語のみ。英語がわからない人は、どう答えていいのか苦労したことだろう。滞在先を移動する人たちは、いつからいつまでどこにいるか書けとあるが、そんなことは決めていない旅行者だってたくさんいるだろうし、行方フォローするのはほぼ不可能だろう。
着陸後の機内では、インフルエンザのために厚生労働省が義務づけている機内検疫があるとかいうアナウンスメントが流れたのだが、日本語アナウンスメントはやたら詳しく言うものの、英語のほうがほとんど解説もないので、わからないだろう人たちがわらわら立ち始め、乗務員たちが「あああ、皆たっちゃった、座ってください」と言い回ったりしていた。乗務員もまったくこの検疫手続きになれてないだろうし、初めての人も多かったようで、どうなっているのかという感じの表情だった。
そうこうするうちに、青い服をまとった検疫担当の人たちがはいってきた。強烈なマスクをして、なんだかすごい重装備で、それだけで自分が怪しい菌に感染している扱いという気がしてくる。だが、この機内検閲、手順などがしっかり決まっているとは思えず、最初しばらくうろうろしたり、あちこちを行ったり来たりしているうちに時間がどんどんすぎていく。ちょっとたってからようやく検疫活動が始まり、すべて終わるまで約40分かかった。もっとてきぱきできたら、もう少し早く終わりそうではあったが、検疫担当の人たちもかなり慣れずに混乱している感じがあった。私が座っているのと違う列の人たちは、体温チェックと質問票確認と両方やっていたようだったが、私の列は(少なくとも私は)体温チェックはとくにした様子もなく、質問票確認だけだった。検閲官も、質問票の記入方法などよく把握していないようで、裏面は私の場合記入しなくてもいいはずだったのだが、「これは書かなくていいんですかね」と逆に聞かれてしまったりもした。
ようやく検疫が終わり、同じ便でひっかかった人はいなかったようで、成田で隔離されることにはならず、すんなり帰ってくることができた。一歩機外に出れば、空港で働く人たちはほぼ全員マスク姿。あの検疫ぶりといい、マスク配布といい、空港にはいるやいなや皆マスク姿という状況といい、日本の最近の状況に詳しくない外国の人たちには、新型インフル(か、ほかの何らかの病気)大流行の国、あるいは、とんでもなく神経質な変な国、という印象をいかにも与えそうである。
こんなにせっせとチェックしてみたところで、人の移動は止めることはできないわけで、、正直、やりすぎな印象。しかし、「アメリカから飛行機で来ました」というと人に嫌がられる展開にここ数日くらいはなってしまいそうな気がしないでもない。
検疫終了後にもらった紙。