ふぇみにすとの雑感

日々の雑感、テレビ、社会、フェミニズムについてなど。モンタナ発信。

ヨン様ブームアカデミアに到来!?

2006-04-11 16:43:41 | 人類学
先週、アジア研究学会にてサンフランシスコに行って参りました。
もともと、「サンフランシスコにカニを食いに行く」という動機にてパネル組み、ラッキーにも企画が通ったので行った、2年ぶりのサンフランシスコでした。お目あてのガーリックバター塩味風のカニをたらふく食べて、カリフォルニアワインも飲んで満足満足。レッドアイ(夜遅くに出発して、早朝に着く便で、寝られず眼が赤くなるということからきた通称。西から東に来る便に多い)で帰ってきたのはどっと疲れたが。

学会そのものよりも、人に会ったりするほうが結果としてメインになりました。思わぬ大学時代の友人に、すごく久しぶりに偶然出会ったりも。

学会ですが、ひとつ気づいたのが、「冬ソナ」関連のペーパーが多いこと。日本でブームが一段落ついて、遅れてアカデミアにやってきたんでしょうか。なんだけど、「冬ソナ」関係ペーパーって、どうも深い分析とかにつながらないものが多い気がする。。

あと、日本ものでも、マイノリティ関連パネルのほうが勢いありますね。これはテーマが勢いあるのか、担っている人たちが勢いあるのか(両方な気がする。。)私のナショナリズムパネルも、けっこう人がきてくれて、とりあえずは成功でした。これからはマイノリティネタか右翼ネタということなのか。そして、それに反して、なんか少ないなあと思ったのは、フェミニズム、ジェンダー、セクシュアリティ系。そんな中でもクイア系はまだ何とか大丈夫かなあと思いきや、今回の学会ではあまり目立たなかったような。アジア研究だからなのかなあ?

私の政府主導「男女共同参画」の批判がはいりまくってしまったペーパーを発表した後で、話しかけてきた日本で院教育を受けたという女性に「男女共同参画」は日本の女性の地位をあげた!と熱弁ふるわれてしまいました。政治学系の人なんだろか。私は、行政主導の「男女共同参画」の「つまらなさ」が、特定の真面目なひとたちを除いた層を、かえって女性関係やらジェンダー関係のテーマから遠ざけた気もするんだけどなあ。

women's studies, gender studies

2006-04-04 22:46:09 | フェミニズム
友人の斉藤さんのブログで、女性学批判についてのエントリでの議論が盛んだ。
私も参加させていただいているのだが、「女性学」と「ジェンダー研究」というスタンスとか、アイデンティティの違いがあるのかな、、と考えさせられる面がある。

私は日本で大学院教育を受けておらず、アメリカ的感覚でしか言えないのだが、私はここシカゴにきて、Women's Studiesにアイデンティティをもつ人間だなあと実感した。私の出身校のミシガンは、Women's Studies、今いるシカゴはGender Studiesという言葉を使っている。そして、どうも聞くところによると、シカゴはWomen's Studies系とGender Studies系の闘争(というとおおげさだが、、)があったとか何とかで、結局今はGender Studiesになったのだそうだ。

で、Women's Studies環境で育った(?)私が、シカゴのGender Studies環境にきて思った事。「男がうざい!」 こんなこと言うと、男嫌いがこうじてこいつはフェミニストになったのか・・、というステレオタイプで見られそうだが、ほんと、あまりのうざさにびっくりしたのだ。Gender Studiesに出入りする男には、ゲイが多いと思うのだが(なので、ヘテロ男よりはましなのかもしれないが)それにしてもゲイだろうがストレートだろうがバイだろうが、議論を独占している自分とか、話し過ぎな自分とかに気づかない傾向の男というのは、うざいのだ。自分の「男」としての権力性にもっと敏感になってよね、と、叫びたい気分だった。

思うに、"Women's Studies"という環境だと、男たちはどうしても、「Women's Studiesを学び/研究し/教える男の自分」ということに対して、ある程度は常に考えなければいけない面があるのかもしれない。それがGender Studiesだと抜け落ちてしまう?

今の大学環境だと、やっぱり私はWomen's Studies空間は必要だと思うのだよね。少なくとも私はそれにすごく救われたし、助けられた。2つの学校のケースから一般化するのはもちろんできないだろうが、私はやっぱり"women"にこだわりたいな、と思う。