ふぇみにすとの雑感

日々の雑感、テレビ、社会、フェミニズムについてなど。モンタナ発信。

マンハッタンに行ってきた

2010-10-21 13:39:00 | 原爆・核・原発問題
久々のブログ更新。すっかりさぼってしまっていた。大学がはじまり、日々の授業など日常に追われており、twitterはちょこちょこやっていたものの、ブログにまで手がまわらず。もうちょっと気軽に書いていくべきかも。

さて今日は、昨日マンハッタンにいってきた報告をしてみる。こんな場所である。



要するに何もないところなわけだが、もちろんこれは有名なNYのマンハッタンではなく、モンタナのマンハッタンだ。坊主マンから車で30分ちょっとくらい走ったところにある。その街にある、マンハッタンクリスチャンスクールというキリスト教系の学校に昨日いってきたのだ。幼稚園から高校まである学校なのだが、そこの高校で、原爆に関連した話しをしてきたのだった。

その高校の先生が、2年前に全米原爆展を坊主マンで開催した直後の時期に宣伝をご覧になられたらしく、残念ながら坊主マンにいらしてくださった被爆者の笹森さんがお帰りになってしまった後に私にご連絡をくださった。そこで、笹森さんが無理なら私に、ということで、もちろん笹森さんのお話には足下にも及ぶものではないが、次善の策ということで、私がその学校にいって、原爆についてと原爆展についてとの話しをした。原爆展で展示したャXターも借りていかれ、教室内で展示してくださったのだ。

それ以降、「倫理」の授業を一年に1~2度のペースでその先生が教えるたびに私に声をかけてくださり、その高校にいって話しをすることとなったのだ。原爆展のャXターも、私がもっているより、毎学期あるいは毎年必ず使ってくださるその先生にお預けした方がいいだろうということで、お譲りすることにした。

モンタナという保守的な土地にあるキリスト教系の学校において、このように原爆について授業で毎回扱ってくださることだけでもすごいことだと思う。先生にとっても決して教え易い題材ではないだろうに。

一年ぶりにこの学校にいって原爆について話したが、やはりどうしても「原爆投下は正しい決断だったのか」方面の議論に頭がむく学生がちらほらいる。そういう発言を気合いいれてしてくるので、おそらく強い個人的意見をもっているのかとは思う。そして「あなたはどう思うのか」という聞き方をしてくるのが、大学生にはあまりないパターンで面白くもあり、大変でもある。私も個人的な意見というのを言うときもあるけれど、そればかりだと個人的な意見の対立、みたいな形で授業自体が終わってしまうリスクもあるので、うまくそこをかわしながら、情報的なものを盛り込み、とりあえず考えるためのきっかけづくりみたいにできたら、、と思いつつやってみた。

高校でランチを食べさせてもらったが、その時に先生にきいたら、やはりその先生もいつも学生に「先生は個人的にどう思うのか」について聞かれ、なるべくその質問への答えは避けようとしたりするものの、時と場合によっては言うときもあって、そこで言った事が今度はコンテクスト無視した形で生徒から親に会話で伝わったりもして、親から文句がきてトラブルになってしまうこともあるんだよ...と話してくれた。やっぱり大変だ。高校の場合、大学と違い、親たちと教員との関わりがより濃いものだろうから、それを思うと本当に大変だと思う。

原爆についての授業を2時間やった後、本当は帰るはずだったのだが、急遽その先生に頼まれ、高校生たちから大学進学についての質問をうけることにした。「専攻とかどうしたらいいかわからないんだけど、その場合大学に入学するのは遅らせたほうがいいのか」「大学にはいるの遅らせると問題とみられることはあるのか」などと、入学時期や専攻についての質問が多かった。アメリカの大学の場合、専攻は入学以降1年くらいは決めなくても何ら問題ないので(多くの場合、2年次くらいに決めれば4年で卒業できると思う)そのことを伝えたりした。それと、やはり問題としてのしかかるのは、大学卒業までにどのくらいローンがたまってしまうものなのか。これは学生たちというより、先生のほうからでてきた質問だった。先生が言うには、高校生だとさすがに「卒業までにいくら借金がたまり、それを返すのに何年かかるのか、あるいは果たして返せるような仕事につけるのか」までは考えが及んでいない場合が多いが、考えなくてはいけない問題だと。確かに昨今の学費の高騰、そして不景気や、モンタナ州の仕事のなさを考えると、どうしても触れざるを得ない問題なのだろう。

昨日の学校は私立学校なので、実は学費は私が勤める大学より高いらしい。それを払える親をもつ子どもたちなので、ますます学費やローン問題には頭がまわりづらいこともあるのかとは思う。だが、地元の大学に進学するならまだしも、ほかの州の学費が高い大学に進学を考えている学生の場合、親が相当金持ちか、あるいは優秀で何らかの奨学金をとれるケースを除いては、結局相当額のローンを抱えることになる学生もいるかもしれない。

後で先生にきいてみたら、やはりその学校の卒業生でも、大学にはいったらストレスがたまったなどの理由で、1年ほどでやめてしまう学生もちらほらいるらしい。学生が大学をやめてしまうというのは私の勤務校でも問題になっているが、やはりそうなのか。

そんなこんなで3時間+ランチ時間をその学校で過ごしたのだった。考えてみれば久々にフリーウェイにのって坊主マンの外にでた気がする。いい気分転換にもなるし、たまにはやはりドライブもすべきだなと思った。しかしこれから雪の時期になるとますますそれがしづらくなるわけだけれど。。

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