ビックスリーへの緊急融資つなぎ法案が廃案となった。(このニュース、
オヤジブログで詳しくフォローされている。)
自動車工場の大規模なものもなく、もともとずっと不況なモンタナにいると、あくまでも「世間のニュースとして大変だ」程度にしか感じられなくなるが、私が10年ほど住んだミシガン州では大変なことだろう、というのは容易に想像できる。私がミシガンに住んでいた頃も、近郊の街の工場がひとつつぶれた、、というだけで、失業者があふれ、その街は怒濤の不況状態に陥り、大変なことになっていた。今回は、工場がひとつつぶれる、とかいうだけの騒ぎではないわけだ。
そして、クリスマスシーズン、という理由もあるのだろうが、母校ミシガン大学から、援助のお願いメールとか郵送物がくるようになっている。
金融危機により、大学が大変な状況にあるというニュースもでていた。ニュースになっているのはアイビーリーグや、有名私立大学が多いようだが、もしかしたら一番打撃が大きいのはミシガン大学かもしれない。ミシガンは、土地柄、デトロイトの自動車産業からの寄付が相当な割合をしめていたからだ。とくに工学部は、大打撃だろう。そして、おそらく稼ぎ頭だった工学部がおかしくなってきたとしたら、ほかの学部にも影響がでてくる可能性は高い。
私が今いるモンタナ州立大学は、工学部、農業学部系が強い大学ではあるが、もともとアイビーとかミシガンのように寄付金に頼った大学運営ではない(そうしたいのは大学的にはやまやまなのだろうが、有名大学レベルに巨額の寄付をしてくれるような企業が地元に見当たらない。)それでも、化学部の建物を建替えてしまったら実は赤字だったとか、大学院生の大学に払う手数料の類いを免除にしたら大赤字がでたとか、不況というより単なる計画性のなさのために、赤字状態になってきていると聞いた。そして、モンタナで今後ずっと続く、少子高齢化。高校を卒業する学生たちが減っているため、大学に入学する学生も減少傾向にあるという。授業料に頼った運営をしているため、大学に入学する学生が減る傾向にあるというのは相当響いてくるだろう。
しかし普段湯水のようにお金を使ってきたアイビーなど有名大学は、相当切り詰めている気分になるだろうなあ。大学業界にいると、この不況のために採用凍結=仕事が減る、ということでもあり、深刻な状況でもある。すでに私の大学でも、非常勤カットの話がちらほら聞こえ始めている。現在の院生やャXドク、非常勤のひとたちは、ますます大変になるのではと思う。