スケッチブック30

生活者の目線で日本の政治社会の有様を綴る

スケッチブック30(三大投票「大統領・都構想・大村リコール」なぜ負けたか)

2020-11-07 11:45:36 | 日記
11月7日(土)
 だいぶ頭が落ち着いてきたので更に考え直してみた。
1、大統領選。
 オールドメディアの力というより郵便投票のせいだろう。
 2016年のトランプとヒラリーの得票数が、約12870万票(内訳トランプ6290万票、ヒラリー6580万票)である。今回は約14480万票である。前回より約12.5%多い。内訳はトランプが7040万票で11.9%の増、バイデンが7440万票で13%増である。バイデンの方が伸び率が高い。これが前回約290万票の差を、今回約400万票に広げた原因である。これだけ差が広がると選挙人制度と言えどもトランプ敗北となる訳である。トランプも頑張ったが民主党の方がさらに頑張って、郵便投票を増やしたという事である。これを考えれば今回投票率が高かったことは理解できる。
 民主党は恐らく大掛かりに郵便投票用紙の回収をして、サインだけさせて、あとは全部回収人がバイデンに印をつけて、郵便局に持ち込んだのであろう。投票所に行かない消極的民主党支持者の投票化に、共和党より成功したという事だ。多分民主党は伝統的にこういう事に強いのだと思う。私を含めトランプ勝利派はそこまで考えが回らなかったのだ。従来通りの投票所での投票を無意識に前提していたので、予想を間違えたと考える。
 これはひとえに新型コロナのせいである。中国は宿敵トランプを、最後に自国発の生物兵器で倒したと皮肉を言うべきか。
2、都構想
 今にして思えば、大阪市を無くすと、大阪市民にもっと覚悟させる宣伝をすべきだった。例の218億円の虚報が出た頃に、大阪市が無くなるとは知らなかったとの市民の声が、新聞に載った覚えがある。市民は”大阪を良くする"を無意識的に、”大阪市を良くする”と捉えていたのではないか。これを徹底させなかったために、最後になって”大阪市が無くなるのは嫌だ”となったのが、否決された原因だろうと思う。
 都構想とは一言で言えば、大阪市を廃止して府に吸収させる、という事である。大阪市に絡んだ利権も存在するし大阪市を故郷と思う市民の心情もあろう。それを捨てなさいという事である。そうして大阪府として行政を一元化させた方が将来の発展が見込めますよと言うのだが、本当に発展するかは確かにやってみなければ誰にも分からない。現状に安住する自民党市議団は反対だし、市民も故郷が失われるような気持が沸き上がるだろう。しかしだからと言って大阪市の廃止を前面に立てて市民に迫って、その覚悟を市民につけさせる事が可能だろうか。無理だと思う。
 初めから勝てない戦いだったという事か。
3、大村リコール
 これも勝てない戦いだったという事か。60日で86万人の署名を集めるとは、一日約1万5千名の署名を集める勘定になる。それを60日続けなければならない。軍隊でも動員しない限り不可能な話だ。しかし40万人集めたという。1日7千人の勘定である。集めた人達は一般の市民である。誠によくやって下さったと、本当に頭が下がる。今のリコール制度ではこれが限界であろうが、この力は次の知事選で大村落選にきっと繋がるだろう。