◎末松太平事務所(二・二六事件異聞)◎ 

末松太平(1905~1993)。
陸軍士官学校(39期)卒。陸軍大尉。二・二六事件に連座。禁錮4年&免官。

バレンタインデー

2009年02月14日 | 今泉章利
夜の9時頃、門のチャイムがなった。下の義父たちが何事かと玄関に出てきている。
夜の訪問者は、近所のYさんだった。あすがバレンタインということで、下の義父と小生に、和光のチョコレートを持ってきてくれたのだった。
Yさんは、Yちゃんと呼んでいるのだが、われわれが引っ越してきたときはまだ幼稚園であったのに、いつの頃からか毎年、バレンタインデーにはチョコレートを呉れるようになった。小学生のころはほんとに駄菓子のようなチョコレートだったのに、今は御勤めもしていて、立派なチョコを持ってきてくれる。その続いている気持ちが嬉しくも有難い。
そういえば、義母も小生にチョコレートをずっと下さっていて、何とも面映ゆいが、こういう気持ちは、正直にいえば、男性である小生には理解しがたい。わが社ではもうニ十年ぐらい前から禁止されているし、チョコレート屋の宣伝に踊らされてという感じはあるのだが、こういう女性の感覚はもうひとつよく分かっていない。

女性の感覚と言えば、昔、長谷川時雨さんの語り口や木村治美さんなどのものでびっくりした事があったが、考えてみると紫式部や清少納言の時代から、結構強烈なメッセージを発している。本でなくともマリアテレサなど強烈な行動主張もある。

澤地久枝さんの有名な「妻たちの二・二六事件」があるが、これなどは、男性どもが抜けていた所を、後ろからガーンと叩いたような感じで、内容や書き方に議論があるのは承知しているが、一本やられたという感じである。以前、半藤一利さんとある会でお目にかかった際「あの本は当時編集長だった僕が、澤地さんに書いてみてはどうかと言ったんだよ」と言われたことがあり、実話は知らないが、切り口はよく、大当たりだったと思う。
(批判の大きいものは、史実をつかって澤地さんご自身の価値観を述べようとしているのではないかというのが最も多いが、正しいか。史実に本当に表れたその妻たちの価値観はどうであったのかー波多江さんのお手紙や当時のもう少しやなどから水上初子さんの場合もよく検証したいと考えている。)

先日、二・二六事件とは少し異なるが、類似性の有無を求めて、青年将校がロシアで立ち上がったデカブリストの乱を調べていたのだが、その時に「デカブリストの妻たち」というのがあるのがわかった。資料を入手できたら、19世紀と20世紀の事件の妻たち、、興味を持って読もうと思っている。

(今泉章利)

注:このブログのコピー、転載などは著作者の書面による同意なしには行えません。(すべての記事に適用されます)
コメント