◎末松太平事務所(二・二六事件異聞)◎ 

末松太平(1905~1993)。
陸軍士官学校(39期)卒。陸軍大尉。二・二六事件に連座。禁錮4年&免官。

◎中公文庫・4月の新刊◎

2013年04月25日 | 末松建比古
4月25日「朝日新聞」朝刊に、全4段広告「中公文庫4月の新刊」が掲載された。末松太平著「私の昭和史」が紹介されたのは「2月の新刊」だったから、2ヶ月が経過したわけである。

保阪正康著『「靖国」という悩み=昭和史の大河を往く』
半藤一利/秦郁彦/横山恵一篇『日米開戦と真珠湾攻撃秘話』

どちらも「二・二六事件」と関係ない著作である。それでも「最近は事件を貶める表現が目立つ御両人」によって“表舞台=書店の中公文庫スペース”から退くことに、運命のイタズラを感じる。
偶々、外出したついでに“JR巣鴨駅前の書店”を覗いてみた。この書店では、中公文庫のスペースに限りがある。そういう事情もあって“保阪サン”も“半藤サン”も“末松サン”も(平積み台ではなく)背中を見せて書棚に並んでいた。いうなれば、呉越同舟の趣であろうか。



翌日。日本ウオーキング協会(神田明神の近くにある)に所用があって外出。別件もあって「NHK放送博物館」まで足を延ばした。この程度の距離ならば、歩いて往復しても“散歩”の次元である。
皇居の二重橋付近は外人観光客が多い。日比谷公園小音楽堂で「東京消防庁音楽隊」の演奏を聴く。毎年春と夏のシーズンは、警視庁音楽隊(水曜)と消防庁音楽隊(金曜)が昼休みに演奏しているらしい。60年以上の歴史があって、私も銀座に勤務していた頃に何度か聴きに来ていた。

歩行途中で、三省堂書店神保町本店の文庫本売場を視察する。流石に超大型書店だけあって“保阪サン”も“半藤サン”も、平積み台に十数冊が重ねられていた。驚いたのは、平積み台に“末松サン”も上巻下巻各十冊ほどが置かれていたことである。
画像参照。NHK放送博物館での用件を済ませて、いつものように「二・二六事件」の展示場所に向かう。ここには「兵に告ぐ」の録音テープが繰り返し流されている。アナウンサーの無機質な喋り方に「非人情」を感じてイライラする。内部分裂を狙って「将兵に告ぐ」ではなく「兵に告ぐ」になっている。青年将校の皆様は、どういう思いで聴いていたのだろうか。
NHK放送博物館を訪れる人の殆どは、大河ドラマ「八重の桜」の衣装展示には足を止めるが「二・二六事件」の資料展示は素通りしてしまう。予測できる反応であるから、気にはならない。(末松)
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