このまえ、あるSEさんが、
「会社を分析するのに5F,3C,SWOT,7S,4Pなどを利用し、顧客の真のニーズを把握する」
って言ってたんだけど・・・
・・・それって、使う場面がぜんぜん違うんだけど、わかって言ってる?
と思って不安になったので、ちょっとまとめてみる。
■企業は現状分析してから戦略を立て、戦術に落とし込む
企業戦略を立てるとき、
(1)社内、社外の環境がどうなっているか、現状分析して
(2)分析結果を元に、社是、経営理念をあわせて、今後どうするべきかを考え、
全体的な(長期)経営戦略を立てる
(3)この長期経営戦略を元に部門別に経営戦略をたて、
という手順を踏んで、その後
(4)その戦略を実現する為に、どのような戦術を使うかを考える
となる。それぞれのプロセスで、さっきの5F,3C,SWOT,7S,4P等が用いられる。
こんなかんじ
以下、(1)~(4)まで、詳細に見ていく
■(1)現状分析
現状の社内外の分析を、まずはじめにする(コンピューターの世界でas-isというやつ)
社内の分析には、古典的だけど、人、モノ、カネ、情報の視点でまとめる手がある。
もっとも、情報は曲者で、「技術」のほうがいいケースも多い。技能に関しては、
ヒトのほうなのか、技術のほうなのか・・・、ま適当に分類して(^^;)
これを7Sでやると、抜けるところが出てくる。
すでにBSCを作ってあるのであれば、そのBSCの確認でも済む。
でも、BSCを作っていない会社で、現状のBSCを作るというのは、やっかいなので、
人、モノ、カネ、情報の視点で分けてしまったほうがいい。
所詮、ここは、あとのSWOTの下準備でしかない。そんなに気合かけなくていい。
社外の分析、つまり外部環境要因の分析としては、やっぱり5F
5Fを作ったポーター先生は、産業構造論をやっていただけに、業界分析にはこれが
鉄板だと思う。ただ、お手軽にやるなら、3Cでもいいかも(っていうと、3Cやってる
人に怒られるか・・・^^;)
ただ、「じかんな~い、外部環境てきと~にでっちあげてえ~」というときは、
はじめ、大きな図書館にはある)まとめるも良
そして、社内の分析をもとに、強み、弱みを考えて
社外の分析を元に機会と脅威を考えて
SWOTをつくる
■(2)(長期)経営戦略
SWOTを元に、外部要因がこうなっているので、内部的に、こう対応するという形で戦略をたてる。
SとO、WとO、SとT、WとTの組み合わせがありえるが、多くはSとO、WとTを考える
これが、クロスSWOT。
クロスSWOTで出てきたことを戦略とし(って、これ戦略とすると、じつはちょっと細かすぎるので、
まとめたほうがいいんだけど)、それをもとに重要成功要因とかをきめると、
BSCができるんだけど、説明すると長くなるので、知りたい人は、リンク先をみてくれ
これを7Sでやると抜ける。人、モノ、カネ、情報でまとめなおしてもいい。
ってか、そっちのほうが、めんど~くさくないね。
中小企業に説明する場合はBSCまで持っていかないほうが分かりやすいかも・・・
■(3)部門別戦略
BSCはいろんな視点にわかれる。BSCでなくても、長期戦略を中期、短期におとしこみ、さらに部門別に落とし込む
マーケティング部の場合は、STP(セグメント・ターゲット・ポジショニング)によって、顧客と製品の組み合わせ
を考える。
なお、STPのかわりにPPMを用いることが出来る。というか、PPMはもっと上流の全体的な戦略から使える
どの事業部門(BU)を残すか・・など。
ただ、PPMを利用する場合、市場の成長率とシェアだけで考える。顧客にフォーカスしていないので、
顧客から見たシナジーが分からない。そこで顧客にとって必要な部門も切ってしまい、顧客離れになる
危険がある(ケータイ部門が不振なので、ケータイ撤退→モバイル案件、ど~すんだよお!)
ま、適当にその辺考えて、使ってください。
■(4)各部門戦術
マーケティングだと、どの製品を売るかが決まったら、どうやって売るかになる。
それは、ことらーさんの4P
情報部門で言うと、どのシステムをどこまで開発するかが戦略。
何とかシステムを開発しよう!ってなると、戦術レベルになり、システム開発が始まる。
ということで、情報戦略では、キックオフミーティングで召喚すべきメンバー
(ステークホルダー)が分かるくらいにする。