盗人の多襄丸は殺人と強姦の罪で評定所へ呼ばれる。事件の全貌を数人の証言を元に明かそうとするのだが…。
1950年にできた世界の黒澤明作品。日本映画が西洋に知られるきっかけとなった作品。
原作は芥川龍之介の「薮の中」で同名の「羅生門」とは全く違う内容となってます。
映画のレビューを見てるとよく「羅生門スタイル」という言葉が使われているため、ちょっと観てみた。
「羅生門スタイル」というのは、ひとつの事件をいくつもの視点で解き明かしてゆくという、今でこそよく見るけど、当時は超画期的な映画だったみたい。
でも、肝心の中身はかなり不満の残るものでした。
コテコテな演技を中心に聞き取りずらい日本語と拾いきれない伏線、さらに全っ然かっこよくない殺陣。
演技は不自然極まりないのになんで殺陣は「これがリアルっぽいよね」と言わんばかりのただの追いかけっこ
そして何よりやたらある笑い声が超不快だった。
証言の整合性も低く、巫女とか出しちゃうあたり必死…。
ラストでも哲学的に"人間のエゴと自己否定"について良いこと言ってるのに、昼ドラ級の演技と突拍子のない告白。
そんな感じで終わるもんだからたまったもんじゃない。
半世紀もすれば映画も変わるってことで…
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